課長の役割9選!人材育成の重点は『課長職』
株式会社トランストラクチャが、上場および未上場企業の人材育成担当者を対象に「人材育成計画の策定や課題」に関する調査を行ってました。
大きな育成課題があると考えているクラスについて尋ねたところ、「課長クラス」が他を圧倒する結果となりました。
また、リクルートマネージメントソリューションズの調査でも、課長~部長層の成長が、会社の課題として問題視されていました。いつの時代もミドルマネジメント層の成長が会社の課題になります。そして、ミドルマネジメント層=課長が成長することが、会社発展の近道です。
課長職という踊り場
課長は、プレイヤーとしても他を上回るパフォーマンスを求められながら、上司としての管理能力や育成能力も要求される地獄の職位みたいなとこです。
とは言え、成長の幅が格段に大きくなる役職で、ここで努力できる人間だけがかっこいい大人になれます。
この成長の踊り場から、更に正しい階段を上れるように、課長の役割をご紹介します。課長職初心者は1~3だけでも出来るようになりましょう。
9つの役割
1.メンバーの強みを活かした組織をつくる
課長は、目標達成が義務です。まずはマネジメントの要である組織作りを考えましょう。
専門性、経験、考え方など、メンバーの強みを生かした組織を考えます。強みを活かすことで、メンバーの仕事の質は飛躍的に向上します。
「君はここが弱いから改善するように。」と言われるより、「君はここが強みだ。その強みを活かして成果をあげてくれ。」と伝えられる環境作りを行いましょう。
2.目標までの道筋を明確にする
メンバーに目標を共有する際、最初に芽生える感情は「こんな目標無理」です。課長の大事な役割は、ここでメンバーに「目標達成出来る」と思わせることです。
ただ「1億円いくぞ!」と鼓舞するのではなく、「そのために3月までに100社と契約。会員数を8月までに10万人。今年の成長率は125%だから目指せるっしょ」など、目標達成までの大枠の道筋を明確にしていくことです。
メンバーの思考を「この数字ならいける」に変更することが大切です。
3.部下全員をリーダーにする
極論ですが、メンバー全員がリーダーシップを持っていれば、確実に事業は成功します。課長は、全員をリーダーにする意気込みでマネジメントをおこないましょう。
・リーダーシップとは、主体性を持って周囲を治めること。
・主体性とは、自ら課題・原因・解決策を考え実行し、影響を及ぼすこと。
「意見を言いやすい環境を作る」「メンバー全員のストーリーを共有する」など、主体性が育ちやすい環境を作ることが大切です。
4.部下の手柄を上司に伝えられる
上司は部下を出世させることも大きな仕事です。課長職ほど現場に寄り添える役職もなく、自分のかわいいメンバーが頑張ったなら、それを上に伝えましょう。
部下の評価が高まって、悪いことなんて一つもありません。部下の凄さをバンバン周囲に広めるのは、大事なことです。
5.部下の責任をとる
「お前の責任だから謝りにいけ」これでは部下はついてきません。「私が謝ってくるから気にするな」といえる課長になりましょう。
部下のミスは、すべて自分の責任。という意識をを持つことも、課長の大事な役割です。
6.部下を育成する
育成上手な上司になりましょう。部下を成長させられる上司ほど、全てをHAPPYにする存在はありません。
毎月、毎週、毎日、部下の成長について振り返り、成長させられる環境構築ができているか否かを振り返るべきです。
7.会社のベクトルを理解する
メンバーを会社と同じベクトルに向けるのも、大きな役割のひとつです。
ベクトルがずれていると、組織にひずみがうまれます。そのためには、まずは自分自身が会社のベクトル、社長の考えを理解することが必要不可欠です。
そして、会社のベクトル、社長の考えは定期的にメンバーに落とし込むようにしましょう。上期、下期だけではなく、最低でも月初と月末の2回は共有の場をもつことをお勧めします。
8.部長の仕事を奪う
部長の仕事を奪うのも、課長の大事な役割です。部長が何に困っているか、部長の仕事で手伝えることはないか。など、常に意識することが大切です。
特に、部長の電話には耳を澄ますことをお勧めします。
例えば「ではデータをまとめてお送りします」という対話内容に対しては、「先ほど、お電話でお話ししていたデータおつくりしましょうか」と提案が出来ます。「部長の仕事を奪う」を意識することで、気づいたら部長の仕事をができるようになります。
9.圧倒的に成長する
自分自身が、常に成長していかないとメンバーはついてきません。
最も優秀な課長であるように成長し続けましょう。雑魚課長の部下は可哀そうです。
課長の役割9選まとめ
- メンバーの強みを活かした組織をつくる
- 目標までの道筋を明確にする
- 部下全員をリーダーにする
- 部下の手柄を上司に伝えれる
- 部下の責任をとる
- 部下を育成する
- 会社のベクトルを理解する
- 部長の仕事を奪う
- 圧倒的に成長する
なんかいっぱい役割がありますが、自身の刃を磨きつつ、部下を成長させて結果をださせることが課長の成すべきことです。
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