チームシップで強いチームをつくるための5大要素
チームシップとは、チーム内の地位や役割に関係なく、一人ひとりがお互いを理解しながら、チームとしての成果のために成長する組織学です。
『今いる仲間で最強のチームをつくる』の著者、池本克之さんが作った言葉であり、組織が強いチームになるために必要です。
チームシップを重視した考え方を持てば、メンバーの行動が変化して結果を出しやすくなるので、意識してマネジメントに活かしましょう。
チームシップを高めるメリット
チームシップを高めると...
- お互いの立場、考え方、背景が理解されるとメンバーの関係性が深まる
- 疑念のない関係になると、無駄な思考が生まれず、成果に集中する
- 成果に集中すると、日々の行動が変わり、生産性が高くなる
- 結果がでると、お互いの関係はより強固になり、更に成果に集中できる
チームシップは、成功の循環モデルと似た思想であり、まずは関係の質を高めることを重視しています。
お互いを理解できれば、指示に対して素直に動ける組織になり、結果が出やすくなります。
逆に、信頼関係がなければ指示は通りにくくなり、個人が勝手に動く弱い組織になってしまいます。
成功の循環モデル
成功の循環モデルとは、信頼できる人間関係は結果を出すことに繋がることを示した、ダニエル・キム教授が提唱した組織成長のフレームです。
チームシップを高めるために必要なこと
1.目的(目標)を設定する
チームが存在する意味を明確にしましょう。定量的な目標設定はもちろんですが、ミッションやパーパスのような存在意義や使命を掲げるべきです。
目的がなければ、どこに向かうべきかわからなくなってしまい、成長は望めません。目的があることで同じ方向を目指し、ともに成長しやすくなります。
2.相互理解する
チームシップで重要なのは、無関心を無くすことです。関心を持つべきは、相手の価値観や背景など、仕事以外のバックヤードです。
マネジメントしていると、仕事という意味で必ず部下の成長に関心を持つことになりますが、仕事だけにならないように注意しましょう。
3.行動計画と進捗共有
相互理解したうえで、目標達成するまでの計画を作りましょう。チームシップで重要なのは、「進捗共有」です。
仕事が進んでいる感を与えること、目標に近
ホールシステムアプローチとギャップアプローチ
ホールシステム・アプローチは、その事業に関わる人全員が、目標設定と課題解決に加わると言うものです。
管理職と現場のギャップがなくなり、チームシップが高まりやすくなります。
対義語としてあるのが、ギャップ・アプローチです。目標を少人数で設定することを指します。
「ホールシステム・アプローチ」と「ギャップ・アプローチ」は、どちらが正解ということもなく、状況によって使い分けるようにしましょう。
4.学習機会の強制化
個人と組織、どちらも成長し続けるためには学びの習慣化が欠かせません。強制的に、学習機会を埋める環境を構築しましょう。
例えば月一回は面談を行い、成長の振り返りをすること。例えば週報を提出するルールにして、成長した所感をもらい、フィードバックすること。
個々人に学習を任せると、差異が生まれやすくなるため、組織としての学習機会を組むことが重要です。
5.評価基準を決める
リーダーの気分や好き嫌いに影響されない、一定の基準で評価できる基準を設けましょう。
やってきたことが、どれだけチームに貢献しているかわかる基準があることで、チームの方向性にブレがなくなります。
人事制度や評価制度は、組織の生産性や成長に直結するので、常にアップデートすることを心がけましょう。
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