交渉有利になるバトナ(BATNA)思考の3つの力

社内での交渉シーン

BATNA(バトナ)とは、交渉を成立させるために代替案を複数もつ行為です。交渉には、1つだけのプラン提示だけで望まず、複数の案をもっていくことが重要です。

当記事では、BATNAの意味や必要性に加え、交渉に有利になるノウハウを紹介しています。交渉術を覚えれば、商談や会議の主導権をコントロールして、成果に繋げられるようになります。

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交渉術とは

交渉術とは、第三者に対して、自分(自社)に有利に物事が働くように、話をつけるテクニックです。テクニック次第で合意を取得できる確立が段違いに上がります。

営業のような社外交渉はもちろん、社内の上司部下に対するネゴシエーションや物販などの値引き交渉など、交渉する機会は人生に何度も訪れるので覚えておきましょう。

バトナ=事前準備=複数の選択肢・代替案

バトナ(BATNA)とは、交渉に臨むまえに複数の選択肢・代替案を用意しておくことです。Best Alternative To a Negotiated Agreementの略で、これを簡単な日本語に訳すと「交渉決裂時の他案」という意味です。

たとえば、車を売却したくなった時に友人1人に売るよりも、買取業者に複数連絡したり、オークションで相場を知っていたりすれば、より高値で売れるパートナーを見つけやすくなります。

バトナ=代替案がなければ、友人に安く売らざるを得ません。代替案を豊富に抱えることで選択の主導権を持つことが可能です。

交渉学では「交渉を始める前にBATNAを見つける」ことを最も重要視しています。事前準備で、選択肢や案を大量に準備できると交渉優位に立てます。

バトナのもつ3つの力

1.精神的余裕をもてる

交渉が決裂してもバトナがあるため、ムリにその場でジャッジをする必要がありません。交渉に失敗したら、、、といった心配がなくなります。

2.不利な結果になりにくい

交渉を行ったとしても、数あるバトナより悪い条件であれば、合意しなければ良いだけです。バトナを考える際に、交渉の最低ラインを決め、合意しなくて良いラインを定めておくと後悔しない選択が可能です。

3.情報量で優位に立てる

バトナを考えるということは、あらゆる方向性で交渉を考えることになります。多くの情報を事前獲得しておくことになる為、想定外の質問や相手のリアクションに右往左往しなくてよくなります。

交渉は仮想の共通敵をつくることも重要

交渉する上でセンスの上下が問われるのは、相手と自分の間に共通の敵を創れるのか否かにあります。

例えば、引っ越しをする際に、A社・B社・C社に相見積もりをとったとしましょう。

B社の値段が最も安いのですが、営業マンはA社がピカイチだった場合。

A社の営業マンに対して「僕としては、御社にしたいんです。ただB社がこの値段提示をしてきまして、上司がそこにしようと言ってくるんです。何かウチが譲歩することで、御社とお仕事ができないでしょうか?」

このような投げかけをされて、嫌な気分になる人はいません。きっとA社の営業マンは社内調整を頑張ってくれます。

この場合において、共通の敵はB社であり上司です。そこを一緒に打倒するという姿勢を作り上げる事で、交渉の難易度はグッと簡単になります。

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