部屋探しのコツをプロの不動産屋が解説!賃貸物件の賢い探し方を大公開
「物件探しのコツを知りたい!」
「部屋の条件を決めるポイントはある?」
進学・就職・同棲きっかけで、部屋探しを始める人は多いです。新生活をイメージして、賃貸物件を探すのは楽しいですよね。
しかし、部屋探しを成功させるには、ある程度決められた順番で進める必要があります。どのように物件を絞り込むか知らないと引越しが失敗する可能性も…。
そこで当記事では、プロの不動産屋が失敗しない部屋探しのコツを解説します。条件の決め方や、内見時のチェックポイントも詳しくまとめたので参考にしてください。
宅地建物取引士
行政書士試験合格者
不動産屋の経験は5年以上。累計2000件を超える契約業務に携わった実績がある。単身・カップル・ファミリーなど幅広い世帯の部屋探しを専門知識でサポート。宅建士の資格を活かして、審査から入居開始後の不安まで解消できるのが強み。
・関東圏の取り扱い物件が約4.8万件と豊富
・オリコン顧客満足度1位の接客サービス
・エリアや沿線を絞らなくても紹介してもらえる
目次
部屋探しは流れに沿って進めるのがコツ
物件探しの流れ
- 部屋探しの条件を決める
- 賃貸サイトで物件を探す
- 実際に内見してみる
- 気に入ったら申し込みを入れる
部屋探しのコツは、流れに沿って進めることです。正しい順番で進めれば、物件探しが成功しやすいです。
表には、部屋探しの大まかな流れをまとめました。まずは物件の条件を整理しましょう。現実的に探せる条件を把握したあと、実際に賃貸サイトで検索してみます。
気になった物件があれば、不動産屋と一緒に内見します。室内を見学して物件の申し込みを済ませたら、部屋探しは終了です。
部屋探しのコツ【物件条件の決め方】
- 無理なく払える家賃帯を知る
- ライフスタイルに合うエリアを選ぶ
- 間取りや部屋の広さを決める
- 室内設備は最低限なものに絞る
部屋探しが上手くいくかは、条件の決め方で左右されます。順番通りに解説していくので、ぜひ参考にしてください。
①無理なく払える家賃帯を知る
家賃目安(3分の1) | 家賃目安(4分の1) | |
---|---|---|
手取り13万円 | 43,000円 | 32,000円 |
手取り14万円 | 46,000円 | 35,000円 |
手取り15万円 | 50,000円 | 37,000円 |
手取り16万円 | 53,000円 | 40,000円 |
手取り17万円 | 57,000円 | 42,000円 |
手取り18万円 | 60,000円 | 45,000円 |
手取り19万円 | 63,000円 | 47,000円 |
手取り20万円 | 67,000円 | 50,000円 |
手取り21万円 | 70,000円 | 52,000円 |
- 手取り21~30万円までの家賃目安
部屋探しのコツとして、最初に無理なく払える家賃帯を知っておきます。収入に対して家賃が高いと、毎月の生活費を圧迫してしまうからです。
家賃目安は「手取りの3分の1まで」です。初任給の手取りが18万円なら、家賃は6万円までと考えてください。
そもそも手取りとは、給与から税金などが引かれて手元に残るお金です。実際に使えるお金から家賃を決めれば、生活費に余裕が生まれます。同棲のときも、同じように家賃を決めてください。
学生やアルバイトは「手取りの4分の1まで」で探す
学生やアルバイトなら、家賃は「手取りの4分の1まで」で探します。安定した収入がないので、可能な限り家賃は抑えてください。
親が代わりに契約する「代理契約」で進めるなら、両親が毎月払える家賃帯をヒアリングしておくと良いです。
②ライフスタイルに合うエリアを選ぶ
物件のエリアは、ライフスタイルを考えて決めるのがコツです。一人暮らしは、勤務先や学校まで通いやすい場所を選びます。同棲なら、お互いの勤務先に通いやすい中間地点で探してください。
通勤・通学時間の目安は、電車で30分以内です。ドアtoドアなら、1時間以内が理想的です。
③間取りや部屋の広さを決める
単身 | 同棲 | |
---|---|---|
最低生活水準 | 25㎡ | 30㎡ |
誘導居住面積水準(都市型) | 40㎡ | 55㎡ |
誘導居住面積水準(一般型) | 55㎡ | 75㎡ |
出典:国土交通省「住生活基本計画における居住面積水準」
家賃やエリアが決まったら、次に部屋の間取りを決めていきます。間取りや広さは、国土交通省の指標を参考にしてください。
最低生活水準とは、生活において基本となる広さのことです。賃貸であれば、最低生活水準を基準にして探します。
誘導居住面積水準とは、豊かな生活が送れる広さで、住宅を購入する際に使う指標です。都市型は都市エリアを、一般型は地方エリアを指しています。
一人暮らしはワンルームか1Kで十分暮らせる
ワンルーム | 1K |
---|---|
15~20㎡ | 18~22㎡ |
一人暮らしなら、間取りはワンルームか1Kで十分暮らせます。国土交通省の水準を、おおむね満たしているからです。
ワンルームと1Kの違いは、キッチンとの仕切りがあるかどうかです。仕切りがないワンルームのほうが、安い家賃帯で見つかります。
表にまとめた部屋の広さは、あくまでも目安です。30㎡超えの広いワンルームも見つかるので、自分が住みやすい間取りを探してみましょう。
同棲カップルは1~2LDKがおすすめ
1LDK | 2LDK |
---|---|
30~40㎡ | 50~60㎡ |
同棲で部屋を借りるなら、1~2LDKの間取りがおすすめです。二人暮らしにちょうど良い広さで、若者カップルからの人気が高いです。
LDKの前に付く数字は、居室の数を表しています。1LDKなら1部屋、2LDKなら2部屋の居室があります。寝室を一緒にするかどうかで、間取りを決めるカップルが多いです。
LDK(リビングダイニングキッチン)は、リビングが8~10畳以上あります。広い分家賃も上がるので、4.5~6畳以上のDK(ダイニングキッチン)で探すのも手です。
④室内設備は最低限なものに絞る
最低限押さえておく設備例
- 室内洗濯機置場
- バストイレ別
- 独立洗面台
- エアコン付き
- バルコニー など
室内設備は、必要最低限のものに絞るのがコツです。条件が増えると、相対的に家賃が上がるからです。家にないと生活ができない設備からピックアップしてください。
家賃の安さを求めるなら、バストイレ別を諦めて「3点ユニットバス」にするのも手です。帰って寝るだけの人なら後悔しにくいです。
設備条件を決めるときは、譲れない条件と妥協する条件を分けるのがポイントです。優先順位を付けると、部屋探しがスムーズに進みます。
部屋探しの条件が決まったら賃貸サイトで検索する
賃貸サイトは物件数の多いスーモがおすすめ
東京23区 | 名古屋市 | 大阪市 | |
---|---|---|---|
スーモ | 1,229,839件 | 357,304件 | 620,003件 |
ホームズ | 848,662件 | 334,284件 | 272,264件 |
アットホーム | 257,056件 | 204,728件 | 96,976件 |
※2023年6月21日時点
部屋探しの条件が決まったら、実際に賃貸サイトで物件を検索します。賃貸サイトは、物件数の多いスーモがおすすめです。
表には、大手賃貸サイト3社の物件数をまとめました。どのエリアを見ても、スーモが最も多いです。物件写真や検索機能も豊富と好評です。
スーモなどの大手賃貸サイトは「ポータルサイト」とも呼ばれます。多くの物件情報の中から、ユーザーに合う部屋を教えてくれます。
ポータルサイトはおとり物件に注意
おとり物件とは
物件数が豊富なポータルサイトは、おとり物件に要注意です。引っかかると、不要な営業をかけられる恐れがあります。
おとり物件とは、入居できないのに掲載されている部屋のことです。すでに成約済みの物件や、架空の物件などが含まれます。ユーザーを騙して来店させるため「釣り物件」とも言われています。
ユーザー側では、おとり物件を見抜けません。確かめるには、掲載元以外の業者に空室確認する必要があります。
失敗しないコツは内見で現地を確認すること
物件情報と現状が異なる場合がある
部屋探しを失敗させないコツは、必ず現地を内見することです。ネットで見た物件情報と現状が異なる場合があるからです。
「間取りが図面と違う」「日当たりが写真よりも悪い」といったケースは多いです。入居後の住みやすさに直結するので、遅くても契約前までに内見してください。
物件情報は人が手入力するので、誤情報が載るミスが起きやすいです。室内写真は、見栄えを良くしようと明るく加工されているものが目立ちます。
内見時のチェックポイント一覧
日当たり 風通し |
雨戸や窓を開けて、実際の日当たりと風通りを確認する。どちらも良好なほど、洗濯物が乾きやすくカビが生えにくい。 |
---|---|
部屋の広さ | 室内がイメージ通りの広さか確認する。持っていく家具家電が入るか調べる。荷物の搬入口も見ておくと安全。 |
収納 | 洋服などの私物が収納できる広さか確認する。カラーボックスを置く場合は、奥行きや高さを測っておくと安心。 |
水回り | シャワーの水圧は十分か、下水のニオイが上がっていないかなどを確認する。洗濯機置場の防水パンのサイズや、蛇口までの高さも測っておく。 |
室内設備 | 諸設備が正常に動くか確認する。エアコンなどの製造年月もチェックすると良い。旧型の設備はすぐ故障しやすいので注意。 |
防音性 | 室内の音の響き方、上下左右からの音の伝わり方を確認する。室内で手を叩いてみたり、隣が空室ならスタッフに壁をノックしてもらう方法が効果的。 |
電圧 | 電圧はブレーカーを見て確認する。一人暮らしなら30Aあれば十分。二人暮らしは40Aが目安。 |
電波の入り方 通信環境 |
室内にスマホの電波が入るか確認する。Wi-Fiを利用するなら、光回線用のコンセントがあるか見ておく。インターネット無料物件は回線速度が遅めなので、キャリアや接続方法も聞くと良い。 |
共用部 | 清掃が行き届いているか、集合ポストのチラシが散乱していないか確認する。掲示板に騒音トラブルなどの注意喚起がされてないかもチェックする。 |
周辺環境 | 騒音が気になる線路や大通りが近くないか、徒歩圏内に買い物施設があるか確認する。周辺を歩いて街並みをチェックできると安心。 |
内見時にチェックしておきたい箇所を表にまとめました。特に現地でしか分からない項目は、忘れずに確認しておきます。
日当たり・音の聞こえ方・外からのニオイなどは、現地に行かないと実感できません。入居後はすぐ引越せないため、しばらく生活していける環境なのか確かめてください。
内見時の持ち物
- スマートフォン
- メモ帳
- 筆記用具
- メジャー
- ビー玉などの転がるもの
内見時の持ち物を表にまとめました。募集図面は、不動産屋が用意してくれるので不要です。
スマートフォンは、内見に必要なほとんどの機能を備えています。カメラ・懐中電灯・方位磁石の代わりとして使えます。
内見時は室内の採寸もおこないます。鍵の手配の兼ね合いで、好きなときに何度も内見できないからです。メジャーで寸法を測って、募集図面などにメモを残してください。
物件が決まったら申し込みを入れる
物件決定~入居までの流れ
- 物件を申し込む
- 入居審査を受ける
- 初期費用を入金する
- 賃貸借契約を結ぶ
- 鍵を受け取って入居開始
物件が決まったら申し込みを入れます。申し込み後の流れは大きく分けて5ステップです。
1.物件を申し込む
申込書に記入する内容
- 氏名、性別、生年月日
- 電話番号、住所、国籍
- 転居理由
- 職業、年収、勤続年数
- 勤務先名称、所在地、電話番号、業種
- 同居人氏名、性別、続柄、生年月日
- 緊急連絡先(連帯保証人)の情報
住みたい物件が決まったら申し込みをおこないます。申込書は不動産屋が用意してくれるので、必要箇所を記入していきます。
記入内容は、本人と緊急連絡先(連帯保証人)の情報です。勤務先情報も書くため、事前に調べてメモしておくとスムーズです。
申込書の他には、本人の顔写真付き身分証・健康保険証・収入証明書が必要です。人気物件を内見する際、ライバルに取られないようあらかじめ持参するのも手です。
- 提出できる書類はこちら
2.入居審査を受ける
不備なく必要書類を提出したら、入居審査を受けます。連帯保証人の役割をする「保証会社」と、物件の大家さんによっておこなわれます。
審査中は、申込者と緊急連絡先(連帯保証人)へ本人確認の電話が入ります。知らない番号でも、基本的には対応してください。
審査日数は3日~1週間です。結果は不動産屋から電話等で知らされます。
3.初期費用を入金する
審査に通過したら、入居日(契約開始日)を打ち合わせます。日付が決まり次第、初期費用の金額が確定します。
数日中に初期費用の請求書が送られて来るので、期日内に入金を済ましてください。ほとんどが指定口座への振り込みです。
4.賃貸借契約を結ぶ
契約時の持ち物例
- 本人確認書類(身分証や健康保険証)
- 収入証明書(不動産屋から案内された書類)
- 住民票の写し(発行から3ヶ月以内の原本)
- 印鑑(認印か実印)
- 印鑑登録証明書(実印契約のとき)
- 引き落とし口座の銀行印と通帳
契約書類の準備が整い次第、賃貸契約を結びます。事前に案内された持ち物を当日持参してください。
最初に重要事項の説明を受けるので、不明点は契約前に解決させます。すべての書類に確認して、問題がなければ各書類に署名捺印して終了です。
5.鍵を受け取って入居開始
初期費用の入金が済んでいて、契約書類に不備がなければ鍵がもらえます。受け取れるタイミングは、早くて入居日の前日です。契約開始日を過ぎてから引越しを始めてください。
物件探しに関するよくある質問
- 部屋探しはいつから始めるべき?
- 不動産屋は複数はしごして良いの?
- 大学生の部屋探しのやり方は?
- 一人暮らしの部屋探しの注意点は?
- 選ばないほうがいい賃貸物件ってある?
- 賃貸契約にかかる初期費用はいくら?
- 一人暮らしに必要なものは何?
部屋探しはいつから始めるべき?
引越したい1~2ヶ月前が良いです。
1~2ヶ月前から探し始めれば、入居希望日に間に合うスケジュールで進められます。早すぎても物件をキープする「仮押さえ」はできません。
不動産屋は複数はしごして良いの?
問題ないです。
スーモのアンケートによると、2軒以上はしご人は約35%でした。部屋探しでは、営業マンとの相性も大切です。スケジュールに余裕があるなら、複数の会社で探してみてください。
大学生の部屋探しのやり方は?
アパートを中心に、安い物件を選びます。
大学生だと、親の仕送りや奨学金で生活費を賄う人がほとんどです。予算オーバーを避けるために、木造アパートなどの安い物件に絞って探してください。
一人暮らしの部屋探しの注意点は?
いきなり不動産屋へ行かないことです。
部屋探し初心者だと、営業マンの売上を優先した物件ばかり紹介される恐れがあります。家賃が高かったり、希望するエリア外の物件などです。
部屋探しは、初めに希望条件を整理するのが大切です。周辺相場などをネットで調べ終わったあとに、不動産屋へ来店します。
選ばないほうがいい賃貸物件ってある?
あります。
選ばないほうがいい物件例
- 日当たりと風通しが悪い
- 壁が薄い
- 線路沿い
- 川の近くで水害リスクがある
- 近くにスーパーがない など
日当たりが悪い物件は、湿気が溜まりやすくてカビが生えやすいです。壁が薄いと、生活音が筒抜けるのでやめたほうが良いです。
自炊派の人だと、近くに買い物施設がない物件は不便に感じます。選ばないほうがいい賃貸物件を避けるには、内見が不可欠です。
賃貸契約にかかる初期費用はいくら?
家賃の4.5~5ヶ月分が目安です。
家賃5万円の物件だと、初期費用は22.5~25万円ほどです。敷金・礼金・仲介手数料がすべて1ヶ月分だと、トータルで家賃6ヶ月分になるケースもあります。
賃貸契約の初期費用の他には、引越し業者の料金や家具家電の購入費用もかかります。住むエリアにもよりますが、最低でも50万円は用意したほうが良いです。
一人暮らしに必要なものは何?
毎日使う家具家電と日用品です。
一人暮らしに必要な家具家電
- 洗濯機
- 冷蔵庫
- 電子レンジ
- テレビ
- シングルベッド、寝具
- カーテン など
一人暮らしに必要な日用品
- 歯磨き用品
- ボディケア、ヘアケア用品
- 調理器具や食器
- キッチン用品
- タオル類
- ハンガー類 など
家電は高額なものが多いです。1~3月に引越すなら「新生活応援キャンペーン」などのセット商品がお得です。
日用品は、薬局や百円ショップで揃えられます。価格が安くて、ブランドにこだわらなければ1万円もかかりません。
部屋探しならアエラスがおすすめ
アエラスがおすすめな3つのポイント
- 関東圏の取り扱い物件が約4.8万件と豊富
- オリコン顧客満足度1位の接客サービス
- 未公開物件も紹介してもらえる
東京・神奈川・千葉・埼玉の部屋探しには、アエラス(AERAS)がおすすめです。
アエラスは1996年に池袋西口店をオープンしてから28年間にわたって拡大を続け、2024年現在ではグループ全体で67店舗を展開しています。
また、2023年、2024年のオリコン顧客満足度ランキング(賃貸情報店舗 東京都)で第1位を受賞しており、利用者からの評判も良いです。
他社が掲載している物件もまとめて紹介してもらえる
アエラスは、他の不動産屋が掲載している物件もまとめて調査し、紹介してくれます。複数の不動産屋に行かなくても、一度にすべて紹介してもらえるのは大きなメリットです。
また、ホームズやSUUMOなどに掲載されていない、いわゆる「未公開物件」も数多く扱っています。主要駅の駅前に店舗を構えているため、内見にも行きやすいです。
初期費用の分割払いに対応している
アエラスは、初期費用の分割払いサービスを全店舗でおこなっています。普段、現金よりもカード払いがメインという人でも安心です。
分割する金額は初期費用の全額または足りない分から選べるので、引越しの負担を減らしたい人にもおすすめです。関東の物件を探している人は、LINEで来店の予約や相談ができるので、登録してみてください!