人が「別れたい」と思うとき、つまり関係を終わらせたいと思うとき、多くの場合は「最後通告」であり、基本的にそこから何かを挽回する、というのは非常に困難です。
別れを切り出すということは非常にストレスフルな行動ですから、人は滅多なことがない限り、自ら関係を終わらせようとはしません。
それほどのストレスを選択した、ということは「付き合っていく上でかかるストレス」が「別れるストレス」を上回りそうだ、と判断されたということです。
ですから、彼氏に「別れよう」と言われた時点で、そこからの関係性の修復はほぼ不可能に近いものです。
確率で言えば、5%くらいでしょうか。しかし裏返せば5%は見込みがあるということです。
あなたが「どうしても、どうしてでも」彼と別れたくないということであれば、その5%の可能性にかけてみる価値はもちろんあります。
目次
別れたくないと思うのは彼のことが好きだから、ではない?
冷静に現状把握をするためにも、まず「彼の気持ち」を解体するよりも前に「自分の気持ち」を解体していきましょう。
あなたにとって彼の突然の申し出は、まさに寝耳に水・晴天の霹靂で、さぞあなたの心を引っ掻き回したことだと思います。
「なんで!?」と聞いても的を射ない理由を言われ、納得がいかない気持ちも輪をかけてあなたの頭を混乱させたのではないでしょうか。
でも、一度冷静になって考えてみましょう。どうしてあなたはそんなにも「別れたくない」のでしょうか?
別れたくないのは「好きだから」ではなく「フラれたくない」から
例えば、あなたが営業の仕事をしていて、ある日突然、懇意にしてもらっているクライアントが「御社との契約を切りたい」と言ってきたとしましょう。
このときあなたはクライアントに対してアッサリ引こうとは思わないですよね?「なんとかして説得しよう」と思うはずです。
それはなぜか?「売上が落ちるのが困るから」です。
そのクライアントのことが大好きだからではありません。関係が終わることでこちらが被る被害が大きいから、説得して考えを改めてもらおうとするわけです。
もちろん恋愛とビジネスは違うものですから、あなたの彼に対する気持ちと、営業のクライアントに対する気持ちが同じだ、と指摘するつもりはありません。
ただし、あなたの「別れたくない」という気持ちの裏には、「彼と別れることで被るデメリットを避けたい」という心理が少なからず隠れているはずなのです。
・せっかくできた彼氏なのに、また一から作り直すのがめんどくさい
・恋愛できているおかげで充実しているのに、別れたらリア充ではなくなってしまう
・周囲にも「結婚するかも」なんて話していたのに、フラれたなんて勘違い女すぎてダサすぎる
そういったある種「打算的な」感情が一瞬でも頭をよぎらなかったでしょうか?
本当に彼のことを愛していたら「説得」はしないはず
では、一方でデキる営業なら同じ状況に立たされたときに、どんな行動に出そうかイメージしてみてください。
僕のビジネス経験上は次のように振る舞うのがデキる営業だと考えます。
①申し出を断らず、まず一旦受け入れる ②その上で「何が理由か?」を後学のために聞かせてほしいとリクエストする ③その理由を真摯に受け止めた上で、代替案がないかを考える ④この際に考えるのは、あくまで「自社の利益」ではなく、「クライアントの利益」 ⑤それを提案しても、クライアントが首を縦に振らなければ迅速に退く ⑥無くなったものは仕方ないと割り切り、同じことが起こらないように別のクライアント獲得を目指す |
あくまでも相手にとって気持ちの良い対応をしているのがわかるかと思います。ここに「そこをなんとか!見捨てないで!」といった泣き落としの姿勢はありません。
クライアントの気持ちに寄り添えば、「説得」は最善ではありません。
そんなことをしても信用を損いますし、何よりスッキリ終わったほうが後々「やっぱり他社ではダメだったので御社と契約し直したい」と言ってくる可能性が高い、ということをトップセールスは理解しています。
さて、上のリストを「自社」を「自分」に、「クライアント」を「彼」に置き換えて、読み直してみてください。
あなたは彼に対して「気持ちのいい接し方」をしていたでしょうか?
あなたがもし本当に心の底から彼のことを一番に考えていたなら、そして彼の愛情に依存しない生き方をできていたなら、彼のことを「なんとかして説得しよう」としなかったはずなのです。
なぜ、彼は唐突に別れを切り出して来たのか?
ここまで読んでみて、自分に何一つ心当たりがないなら、きっとあなたは何にも悪くないのだと思います。
彼の本当に身勝手な、完全に自己中心的な申し出であり、残念ながらあなたに改善できるところはほとんどありません。
しかし、ちょっとでも「ギクッ」としたのであれば、あなたにも何かしらの原因があった可能性が高いです。
そこで、ここからは「彼の気持ち」を予想してみましょう。(本音が聞きだせるならとっくに聞いていると思いますし)
彼の恋愛に求める理想が高すぎた
(精神)年齢がそこまで高くなく、20代前半までの男性なら「思ってたのと違った」という理由で別れを切り出してくることがあります。
つまり「恋愛をすればもっと楽しくてハッピーな毎日があると思っていたのに、君と付き合っていると衝突ばかりでちっとも楽しくないじゃないか。こんなの僕の求めている恋愛ではない」という理由で別れようとするわけです。
そんな子どもみたいな理由があるかよ!とツッコミたくなるのは、きっと女性の方が男性よりも何かと「オトナ」なのだからでしょう。
あなたが彼に求める理想が高すぎた
逆のケースも考えられます。男性が女性のことをフる理由の大半が「めんどくさい」に起因するものです。
・毎週会いたがる(会えなければ不機嫌になる)
・仕事が忙しくなることへの理解がない
・恋人なんだから、という理由で様々なことを要求される
・尽くしているようで、なんだか見返りを求められていた
などの日々のちょっとしたストレスが彼の中で溜まっていき、あるとき限界を迎え「別れよう」という決断に繋がります。
あなたの日々の行動に本当に、彼のストレスの溜まるような行動はなかったでしょうか?
お互いの許せることと許せないことにズレが生じた
上記2つの場合、はっきり言って打つ手なしです。1つ目は完全に彼が悪いですし、2つ目は完全にあなたが悪いです。
しかしどちらも当てはまらず、もう一つの「価値観のズレからくる別れの申し出」であった場合、これは挽回できる可能性があります。
例えば、彼の方が「恋人が異性と仲良くすることを許さない」人、彼女が「恋人が異性と仲良くしても全然構わない」人だったとしましょう。
彼女は何の気なしに異性の友達と仲良くしようとしただけなのに、それをみた彼氏が激怒し「〇〇ちゃんは俺のこと好きじゃないんだね!?」と言い出す、なんてことはよく起こります。
こういったケースの場合は、「お互いのそれまでの培ってきた常識による誤解」が原因となっているため、そこの誤解をすり合わせることができれば、関係性を修復することはそこまで難しいことではありません。
「申し訳ない」は100%本音ではない
なお、やや余談ではありますが、「僕がこのまま付き合えば君を幸せにできない。それは君に対して申し訳ない。だから別れよう」という(よくわからない)理由で別れを切り出された場合、それは100%本音ではないと思って差し支えありません。
男女ともに、人が別れを切り出す時「相手を一方的に傷つけた悪者になりたくない」という心理が働きます。
このとき人は、「君は悪くない、でも僕も悪くない」というロジックを組み立てるために、「二人の関係はお互いに不幸になる関係だ」理論を生み出そうとするのです。
無理やりでっち上げた理論ですから当然「幸せになるために二人の理解を深めていこうよ」という反論が受け入れられることはありません。
ですからこの「申し訳ない」という言葉が彼から出ていたからといって、「申し訳なくなんてないよ!」と反論することはオススメしません。(むしろ逆効果です)
「申し訳ない」という言葉は「僕の決意は揺るがない」の意思表示だと思った方が良いでしょう。
彼の別れの決意を揺るがせられる唯一の方法
さて、以上の前提を理解した上で、本題である「彼の気持ちをなんとかする」5%の可能性について話を進めていきましょう。
先ほど「説得してはいけない」ということはお伝えしましたよね?すがろうとすればするほど、彼の気持ちは冷めていきます。
ではどうするか?具体的には
①不平不満を全てぶちまけてもらう
②絶対に反論しない
③それでも相手の気持ちが変わらなければ別れをあっさり受け入れる
の3STEPを踏むことで、彼の決意が揺らぐ可能性が高まります。
不平不満を全てぶちまけてもらう
まず彼が「自分の本意ではないけど、別れを切り出した手前、引っ込みがつかなくなっている」状態になっている可能性について考えたいと思います。
これは「クレーマー」の心理によく似ているところがあります。
「クレーマー」は一度スイッチが入ると、有る事無い事全部「こちらのせい」にしようとします。
「自分はこんなに損をした!こんなに傷ついた!自分は保護されるべき被害者だ!」という意識が先行しているため、こちらの反論に耳を貸す余裕はありません。
こういったクレーマーに対して有効な手段は、「いえ、お客様それは違います」とこちらの言い分を理解してもらうことではなく、「不平不満を全部ぶちまけてもらう」ことなのです。
絶対に反論しない
そうした不平不満のマシンガントークも「はい、はい」と聞いていればいずれ弾切れします。
そして弾切れしたとなると相手は勝手に「まぁ、色々言いすぎたけど、こちらも悪かったよ」と言ってきます。
この時間違っても反論をしてはいけません。反論すればするだけ彼は「その反論に反論しよう」として追加の弾を補充してしまいます。そうなればそれまでの我慢が水の泡です。
もちろん全て真っ向から被弾してしまうとこちらのメンタルが血だらけになってしまうので、「わたしはあなたのことを理解しようとしています」という姿勢だけは崩さずに、適当に受け流して構いません。
別れをあっさり受け入れる
しかし、弾切れを起こしても、彼の気持ちが変わらないこともあります。
「どうだ!これが俺が別れたい理由だ!参ったか!」と言わんばかりの高圧的な態度をとることもあるでしょう。
その時は感情的にならずに「そんな気持ちにさせてしまってごめんなさい。あなたの気持ちはよくわかった。別れましょう」と別れをあっさり受け入れることが大事です。
そんなことしたら本当に別れることになっちゃうじゃん!と思うことなかれ、彼の中に少しでもあなたのことを思う気持ちがあれば、仮にその場で「別れよう」となっても、あとで「やっぱり別れたくない」と言ってきます。
なぜなら彼の頭の中に「あれだけわがままをぶちまけたのに、俺のいうことを真摯に受け止めてくれた」という記憶がこびりついているからです。
そんなオトナな対応をできる女性は滅多にいないですから、冷静になって考えたときに「逃がした魚は大きい」と思わせることができるんですね。
だからこそ、全ての不平不満をぶちまけさせ一切反論しないことが大事なのです。
彼が話すら聞かせてくれない時はどうする?
もしあなたが今、彼がその「話を聞くこと」すら許してくれない状態にあるなら、なおさら彼に何かを求めようとするのはやめておきましょう。
クレーマーにはまだ「自分の話を聞いてほしい」という欲求があるため、その欲求に応えることで上顧客にひっくり返る可能性があります。
しかし「話すらしたくない」状態は「拒絶」の強い意思表示です。
完全にシャッターが下ろされている状態であり、無理にこじ開けようとすれば、余計に関係にヒビが入り、一層修復不可能な関係になってしまいます。
辛いでしょうが、こうなった時にできるのは「沈黙」の一択です。
ただひたすらに彼の返事があるのを待つのみです。LINEの一通も送ってはなりません。
いつでも復縁できる準備をしておく
ここでいったん整理のために、もう一度「デキる営業」の行動を思い出してください。
①申し出を断らず、まず一旦受け入れる ②その上で「何が理由か?」を後学のために聞かせてほしいとリクエストする ③その理由を真摯に受け止めた上で、代替案がないかを考える ④この際に考えるのは、あくまで「自社の利益」ではなく、「クライアントの利益」 ⑤それを提案しても、クライアントが首を縦に振らなければ迅速に退く ⑥無くなったものは仕方ないと割り切り、同じことが起こらないように別のクライアント獲得を目指す |
ここで注目して欲しいのは3番と6番です。
あなたが彼のいうことを真摯に受け止めることに成功すれば、「代替案」を彼の方から出してくれることもあります。
具体的には「俺も悪かった。やっぱり別れたくはないから、こういうことをしていこう」といったような提案です。
しかし、もし彼の方からアクションがなければ、あなたは「だったらこうしない?」と提案するべきではありません。
これが営業と恋愛の違うところです。ビジネスの場合、損得勘定でそろばんを弾くため「よくよく考えてみれば契約を継続した方が、あるいは別の契約にした方が得だ」という判断をすることはあります。
しかしこれが恋愛となると非常に難しくなります。なぜなら商品が「あなた」という一商品しかないからです。
「だったらこちらの商品(サービス)でその問題を解決できますよ」という提案ができないのです。
そのため、恋愛においては向こうが「やっぱり契約し直したい」と言ってくるのを待つしかないのです。
ということはつまり、いかにして「やっぱり契約し直したい」と思わせるか?がポイントになるということです。
そこで重要になるのが、「別のクライアントの獲得を目指す」ことなのです。
次の恋愛にシフトするくらいの方が、結果復縁できる可能性が高い
契約を切ったクライアントの気持ちを考えてみましょう。
契約を切ったにも関わらず、こちらが他のライバル会社との契約を進め、さらに売り上げを伸ばしライバル会社もそれによってうまくいっている様子をみせられたらどうでしょう?
心中穏やかではいられないですよね?この心理を彼にも当てはめればいいのです。
事実関係がどうであれ、あなたは一度彼にフラれた(ないしはフラれようとしている)のです。
まずはそのことを真摯に受け止め、そこにしがみつかず、フットワーク軽く次の幸せを掴むための動きを取るべきです。
そのほうが彼の気をひくことができます。さらには彼以上に素敵な男性と出会う可能性だってあります。一石二鳥ですね。
もし「今よりも素敵な彼なんていない」と思っているなら、それは大きな誤解です。「新しい恋人を作る煩わしさ」の言い訳を作っているにすぎません。
それでは「あのクライアントよりも素晴らしいクライアントはいない」と言い訳をして新規開拓をしない営業と同じです。
あなたができることは、いつ復縁を求められてもいいように、「彼なしでも充実している女」であろうとすることなのです。
参考記事
新たな恋はマッチングアプリで探そう
新しい恋を探すなら、マッチングアプリで探すのがおすすめです。
マッチングアプリなら性格や趣味の相性が良い彼氏を探すのも簡単です。
また、女性は基本的に無料で使えるので、ぜひ一度試してみてください。
別れたくない!はピンチではなく、チャンスです
以上のことを踏まえると、今のあなたの崖っぷちの状態は、見方を変えればピンチではなくチャンスでもあると言えます。
彼の方ばかり向いていると、「もう一歩後退すれば死が待っている」という感覚になりがちです。
そこで彼の方から一旦目をそらし、冷静に今いる場所を見つめ直して見ましょう。
彼に背を向けてしまった方が、自分のいる場所が「さほど崖っぷちじゃない」ことに気づける可能性があります。
もし別れを受け入れて谷底に落ちたとしても、案外着地できる深さであることもよくあります。
なんなら、「決死のダイブ」ではなく「軽いジャンプ」で今の佳境を乗り越えられるかもしれません。
あなたは彼の信用を失ってしまった。それは事実です。
しかし起きてしまったものはどんなに悔やんでも仕方がありません。であれば、どうしたら今からより良い未来を作れるか?を考えていくべきではないでしょうか。
まずは「自分の想いを伝えること」よりも「彼にとって心地のいい対応」のほうを優先しましょう。
それが「一時期離れる結果」になったとしても、あなたが本当に心から彼のためを思った行動していれば、彼は必ずあなたの元に戻ってきます。
ただ、その「本当に心から彼のためを思った行動」をし続けられる人が5%しかいないんですけどね。
マッチングアプリで新たな恋を探してみませんか?
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