男女の恋愛において「他人に興味を示す」というのは、大切な要素だと思っています。
付き合う付き合わないだとか、ヤるヤらないだとか、デートするしないだとかは、”他人に興味を示したかどうか”の表れではないでしょうか？
しかしいくら興味を抱いても、それを伝える力が低いというか、苦手な人は世の中に確実に存在します。
なにをいっても、無表情
今回は前回、前々回とご紹介してきたキャバクラ男性グループの最後の方をご紹介しましょう。
28歳。教習所教官。世間の評判：他人に興味がなさそう。こんなかんじの男性です。
最初はグループで来店されていたということもあって、無表情だなあと考えていました。
「仕事とプライベートはきっちり分けています」っていう、そういうタイプの男性。でも、たいがいの人はお酒が入ってきて、若い女の子と話していると、表情が和らぐもの。
しかし！ クマさん（私の友達のキャバ嬢がつけたあだ名)は、全く表情が変わらないのです！
1対1でのお話ではもちろんのこと、グループ席全員で話をして盛り上がって爆笑していても、クスリともピクリとも反応がなくて……。
こういう場が好きでないのかな？ と思い「今日疲れてたりします？ それなのに、騒がしくてごめんなさい」とお伝えしたら。
え。めっちゃ楽しいよ。なんで？
……エ？
私……いや、ここにいる全員に全くその感じ、伝わってないんですけどー！
笑う声もワントーンで表情が全然変わらないし、楽しいとか悲しいとかそういう空気や雰囲気も全然伝わってこないのです。
「リアクションがないのは、こんなにも会話しづらいのか！」と思いつつ、1時間私は耐え抜いたのでありました。
「苦手」が「出来ない」に昇華してしまったクマさん
次の日からクマさんとメールのやり取りを始めたわけですが、メールもなんか他人に興味なさそうな感じ。
40代や50代のおじさまは携帯に不慣れな世代ですから、絵文字や顔文字がなくてもしょうがないかなと思えます。それでも「☆」などを使ってくれます。
でもクマさんはそれすらも使ってくれません。むしろ「。」すらありません。
メールが嫌いなのかな？ と考えてあまり送らないようにしていたら、キッチリ朝・昼・晩とメールを送ってくるのでどうやらそうではない様子。
しかもわざわざ福井県からお店まで来てくれたりするのです！
もう訳が分かりません(ちなみに来ても無表情）。
やっと理解できたのはお会いしてから3ヶ月の時。
クマさんの方から「オレ、無表情かな？」と聞かれたのです。
ここで表現を濁すのは今後のためにも良くないと(主に私が)思い、ハッキリと「表情ないです。興味ないのかなとか思っています」とお伝えしました。
すると、ちっちゃい頃から感情を表に出すのが恥ずかしくて苦手だったこと、学生時代にそれをからかわれていたこと、歴代の彼女たちに「もっと他人に興味もちなよー」と言われてきたこと。
様々なことが重なり「他人に興味を示すことが出来ない人間なんだ！」と思い込むようになったそうです。そのせいで無表情にもなっているようでした。
そこからはリハビリの日々。
メールに顔文字をつけることから始め、お店に来ては顔の表情筋に効くマッサージをするように。
リハビリのおかげもあってか、少しずつ話に対してリアクションができるようになってきたクマさん。
ですが、さぁ、これから！ という時に私がお店を辞めないといけなくなり連絡は途絶えてしまいました……。
今は笑いたい時に笑えて、悔しいときに悔しい顔は出来るようになられているとイイな。
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