2019年4月1日から、働き方改革関連法案が施行された。この法改正の一つに「時間外労働の上限規制の導入」がある。この法律により、時間外労働の上限が罰則付きで規定された。
世の中でも、最近ひときわ注目されている残業70時間という言葉。この70時間は多いのか、少ないのか。あなたが勤める企業の所定労働時間は問題ないだろうか。
今回はこの残業70時間について、紐解いていく。残業の多さから転職を考えている人はもちろんだが、今後、残業時間が70時間に近づいた時に、見直しの参考にしてほしい。
なお、残業時間が少ないホワイト企業に転職したいなら、ハイクラス転職に強い「ビズリーチ」や、未経験転職に強い「マイナビエージェント」などの転職エージェントをいくつか併用しよう。
知識やスキルなどにも増して、タイミングが一番重要なので、今のうちから登録することをお勧めする。
ビズリーチ |
|
マイナビ エージェント |
|
リクルート ダイレクトスカウト |
|
- キャリハイ@編集部
- 「史上最高のキャリア」を目指す方に役立つ情報提供を目指しています。外資系、メーカー、金融、メガベンチャー、スタートアップなど、様々なバックグラウンドを有するメンバーが参画しています。
目次
残業70時間の法的ルール(36協定)
働き方改革が施行され、労務管理に特に大きな影響を与えたのが「36(サブロク)協定」と「残業時間の上限規制」だ。
36協定とは、正式には「時間外・休日労働に関する協定届」と言い、 労働基準法第36条に基づき、雇用主と労働者の間で結ばれる協定だ。
労働基準法では、法定労働時間は1日8時間、週40時間、週に1回の休日を原則としている。
しかし、この36協定を結ぶことで、労働時間の延長及び休日労働を求めることが可能となる。詳しくは厚生労働省のページを見てほしい。
36協定での時間外労働は月45時間、年360時間が原則だ。月に45時間が多いのか少ないのか。人によって様々だろう。しかし残業は必ずと言っていいほど、私たちの生活リズムを左右する。
働き方改革が進む中、制度だけが先行しないように、労働者としてしっかりと内容を理解してほしい。企業も労働者も意識変革が必要だ。
もし、残業が少ない企業に転職したいならビズリーチなどの転職エージェントを活用しよう。あなたのスキルや経験をもとに、残業の少ない転職先を紹介してくれる。
ビズリーチ |
|
70時間の残業、繁忙期は許されるのか
どのような企業でも繁忙期は存在する。何かしらの理由により、突発的に残業が増え、70時間程度になることもある。
企業が「特別条項付きの36協定」を届け出た場合、上限はあるものの1ヶ月45時間の限度時間を超えた延長時間が設定できる。
年720時間以内、月45時間を超える回数は6回以内と定められてはいるものの、月の70時間の残業は可能となる。
100時間を超えるような残業は、たとえ繁忙期であってもやってはいけないが、特別条項付き36協定でも可能としている70時間であれば、仕方がない場合もあると思いがちだ。
しかし70時間は、決して普通と言えない数字であることを覚えておいて欲しい。
先ほど述べた通り、36協定では1ヶ月45時間、1年360時間という限度時間が定められている。もし、1ヶ月70時間の残業を1年続けるとトータル840時間。
1日平均して3~4時間の残業、もし定時退社の日があれば、1日平均5時間の残業という計算だ。
終業時間を18時とすると、そこから5時間残業すると23時。家への帰着はだいたい24時だ。これを毎日続けると、仕事以外のことは何もできず、ストレスは溜まる一方であり、睡眠時間も減少する。
残業70時間が毎月続く、もしくはそれが慢性化している企業は要注意である。その中では普通であっても、一歩外を見渡すと、これが尋常ではないことが一目瞭然だ。
他企業の働き方を知るには転職エージェントや転職サイトなどの転職サービスの利用がおすすめだ。無料で利用でき、転職意思がなくとも問題ない。
中でもビズリーチはハイクラス求人が多く、優良企業からのオファーもあるおすすめ転職サービスだ。
ビズリーチ |
|
マイナビ エージェント |
|
リクルート ダイレクトスカウト |
|
残業代と実生活のバランス
会社員は、時給計算の働き方である。なぜなら、就業時間でもらえる給与が決まっているためだ。働く時間が一緒のため、作業内容が多かったり、責任が重い役職であるほど、給与は上がって当然である。
しかし、もしあなたが、あまり働いていない人と給与が一緒であるとすれば、それは時給が低い状態だということになる。
定期的に昇給があり、そもそもの基本給が上がると、ボーナスも増える。仕事量は変わらず給与が増えると、時給がアップしたと言える。残業すれば、残業代がもらえる。
しかし、時間単位の給与が増えているわけではなく、むしろ減っている場合も多い。「残業が多い」=「時給が低い状況」なのだ。
残業して残業代をもらうのは当り前のことで、全く得をしているわけではない。ここをしっかりと理解するべきだ。
残業代により、その月の給与が増えたところで、実生活は通常通りには行かないだろう。手に入るお金が増えるのは、誰もが嬉しいことだろう。
しかし残業により得た賃金は、貯金は出来ても、自分の自由な時間に使うことはほぼ難しい。1日に与えられる時間は24時間で、みな平等なのだ。
残業代で給与をアップするより、優良企業に勤めて年収をアップする方が、結果的により豊かに生きられる。今の環境の見直しをする、良いチャンスだ。
ビズリーチ |
|
みなし残業に騙されるな
みなし残業とは、賃金や手当ての中に、あらかじめ一定時間分の残業代を組み込んで支払われる制度のことであり、「固定残業制度」とも言う。
求人広告などに、『月給 25 万円 ※基本給 21 万円+固定残業代(20 時間相当分・4 万円)。時間超過分は別途支給』と記載がある場合、この20時間がみなし残業だ。
みなし時間内の残業であれば、毎月の残業代計算の必要がないため、企業はこの制度を多く採用している。
残業が実際は20時間に満たなかった場合でも、固定残業代として賃金は全額支払われ、減らされない。逆に、みなしとして定めた残業時間を、超えた場合は、追加で残業代が支払われる。
労働者にとってプラスのように見えるこの制度だが、時に労働者側が不利益を被りやすい制度に変わる。
求人広告など、一見すると低賃金に見えないが、固定残業代を含んでいる給与掲載の場合、基本給が低い傾向がある。また、企業側の勤怠管理がいい加減になりがちだ。
労働時間の把握ができないと残業の超過分がもらえず、長時間労働が常態化する悪循環も起きる。みなし残業時間の勤務は当然という空気になり、定時退社がしづらく、ブラック化の温床となる。
みなし残業であっても36協定は適用される。そもそも、残業がないのが一番だ。
勤める企業は、固定残業制度が正しく使われているのかを、自分自身でしっかりと把握して欲しい。結局のところ、一番に判断ができるのは、自分なのだ。
残業70時間の生活を知る
毎月70時間も残業をしていると、徐々にその残業をすることに慣れてくる。これは普通のことだ、と勘違いしてしまうのだ。
仕事に慣れるのと、長時間労働に慣れるのとは全く違う。後者は自分をごまかし、自分の心と体をすり減らすことに目をつぶってしまっているだけだ。いわば洗脳状態に近い。
残業70時間の生活になった時、睡眠、食事、家族や友人とのコミュニケーションの時間、休養時間は、毎日しっかり取れるだろうか。
これは異常な働き方であり、また心身共に負担をかけていることを理解しよう。心と体の悲鳴が聞こえるのは自分だけだ。
会社のため、どこもみな同じ、などと自分に言い聞かせ、過度な残業にも耐え業務をこなしたとする。結果として、健康状態に悪影響を及ぼし体調を崩す。
しかし、企業はあなたの体を絶対に助けてはくれない。企業は、社員の健康状態を守ってはくれないのだ。守れるのは自分だけ。ここをしっかり理解してほしい。
過労死もありえる現代社会
昨今、メディアなどでも過労死が取りあげられ、過度な労働により、心にも体にもダメージを受け、死につながっている実情を目にする機会が増えている。
実際に、月に80時間以上の残業が続いた場合、過労死との関係性が強いと判断されることがある。この過労死ラインは、労働災害認定で、労働と過労死・過労自殺との因果関係判定に用いられている。
仕事にはストレスが付きものだ。通勤の満員電車、人間関係、業績など気を遣う場面が多数あるだろう。加えて、残業が増えれば1日のほとんどを仕事に費やす。よってストレスにさらされる時間が増す。
自分の時間が取りにくいために、気分転換ができずに、ストレスを溜めこむ人も少なくない。結果として、ストレス性疾患、うつ病などの精神性疾患を抱える人が近年急増している。
残業により、疲労が蓄積、メンタルも良くない状況で、仕事がはかどるはずがない。生産性が下がり、その後に残業がさらに増えていく悪循環が起こる。過労の負の連鎖だ。
いくら世の中が「ワークライフバランス」「働き方改革」とうたっても、これらが必ずしも解消するわけではない。むしろその保証もない。ブラックと言われる企業もなくならないだろう。
大切なのは、自分自身の企業の見極めなのではないか。自分の体を守ることができるのは、自分だけだ。
自分の勤める企業を知る
勤めている企業のことを知ることは、今後の働き方を考える良い機会になる。いわゆるブラック企業ではないかと、しっかりと見極めることも重要だ。
勤続年数が長ければ、企業の環境にも慣れ、それが当たり前となり、何も違和感を感じなくなる。
毎月長時間の残業が続いているのにも関わらず、サービス残業として、残業代が出ない。手当の未払いがある。パワハラ発言や精神論で問題解決をしようとする。
「この経験も成長のために必要だ、気合いで乗り切れ」など、根拠のない一言で問題解決をしようとしている場合は、要注意である。
悩みに対して親身になってくれる上司や同僚がいるか、職場環境を見つめ直してみよう。もし相談する人がいない場合、転職エージェントなどに相談するのも一つの手段だ。
ビズリーチなどの転職エージェントのキャリアカウンセラーは、そのような悩みの相談から求人紹介、面接対策など、一貫してサポートしてくれる。
他にも、グローバルな活躍を視野に入れている方であればリクルートダイレクトスカウトや、コンサルの転職支援に強いアクシスコンサルティングも、ひとり一人の悩みや希望に寄り添ったサービスを提供してくれるはずだ。
残業を減らすためにできること
残業時間を減らしたい。会社員なら誰もが思う大きな悩みである。残業が多いと、自由に使える時間が減り、家族や友人との時間も減る。「お金よりも自分の時間」と考える若い世代が多い中、これでは良いことが全然ない。
残業を減らすために、今できることは何か。例えば、
- 仕事の効率化を考える
- 仕事を断る
しかし、これらは全て社員ではなく会社側(企業)の問題である方が多い。効率化ができるとそれ以上に仕事が舞い込んだり、そもそもの人手不足の場合は、仕事を断るのが困難である。
残業を減らすために出来ることを考えてみても、結果として残業の多さは、企業の問題である。企業の体質を一社員が変えるのは、並大抵の努力では出来ない。
だったら一層、企業が変わるのを待つのではなく、その企業のフィールドから抜け出すことを考えた方が良いのではないか。
残業を減らすための転職があなたを救う
残業の多い生活から脱却するために、転職という手段を大いに利用して欲しい。タイミングを逃さないためにも、とりあえずキャリアエージェントに登録だけはしておきたい。
おそらく、残業が続いてストレス・疲労が限界に達した時には、転職サイトに登録する気力さえ失ってしまう。しかし、今から気になる求人情報をストックしておけば「自分はいつでも転職が出来る」と、前向きになれるはずだ。
最初に登録して欲しいのは、ビズリーチだ。また、余裕があればリクルートダイレクトスカウトにも登録してほしい。
そして紹介された企業の「現在の残業時間」を必ず聞くこと。これが大切だ。
その道のプロであるエージェントを活用して、たくさんの情報を得て欲しい。希望に合った優良な非公開求人を逃さないためにも、キャリアエージェントを活用しよう。
残業の少ない企業を探すのにおすすめの転職エージェント
転職サービス | 特徴 |
---|---|
ビズリーチ |
|
マイナビ エージェント |
|
レバテック キャリア |
|
ビズリーチ
年収1,000万円以上からの支持No.1転職サービス
(出典:ビズリーチ)
ビズリーチのポイント
- 求人の3分の1が年収1,000万円以上
- 企業やヘッドハンターからスカウトされる
- 優良企業と直接コンタクトが取れる
主な特徴 | |
---|---|
おすすめ年代 | |
求人数 |
83,279件 |
非公開求人数 | 非公開 |
未経験求人 | |
料金 | 無料 ※一部有料サービス有り |
エリア |
|
ビズリーチのメリット
- 厳選された優良企業からオファーがくる
-
ビズリーチは、厳選された優良企業やヘッドハンターから直接オファーメッセージが届く転職サービスです。
普通の転職サイトは、自分で企業を探すことが求められますが、ビズリーチは過去の経歴やスキル、希望条件をもとにスカウトメッセージがきます。
- 年収600万円以上を狙える
-
ビズリーチは、年収600万円以上を狙いやすい転職サービスです。ハイクラス層を主なターゲットとしており、求人の3分の1が年収1,000万円以上です。
現在の年収が600万円未満でも問題なく登録でき、年収アップを狙えます。
スカウトがどれくらいくるかで、自分の市場価値を確認することもできるので、まずは登録してみるのをおすすめします。
- 有料プランでハイクラス求人が紹介される
-
ビズリーチは、税込3,278円/月または5,478円/月の有料プランに登録すると、年収1,000万円以上の求人を紹介してもらえるようになります。
ただし、無料プランでも十分なサービスを受けられるので、基本的には無料プランで問題ありません。
より高年収を目指したい方、無料プランで満足できない方は有料プランも検討してみましょう。
- 年収1,000万円以上の支持率No.1
-
コンサルティング会社のシード・プランニングが行った転職サービスに関する調査を実施しました。
そこで、ビズリーチは年収1,000万円以上のビジネスパーソンが選ぶ「最も満足度が高い」転職サービスでNo.1を獲得しました。 (出典:PRTIMES)
ビズリーチのデメリット
- キャリアに自信が無い方は不向き
-
ビズリーチは、キャリアに自信の無い方は不向きです。ハイクラス求人を中心に扱っていることもあり、経験や実績が強く求められます。
スキルや経験に自信が無い方は、総合型転職エージェント「マイナビエージェント」や「dodaエージェント」がおすすめです。
- 審査に通る必要がある
-
ビズリーチを利用するためには、審査に通る必要があります。審査基準は公表されていませんが、ハイクラス求人を中心に扱うことから、職歴が浅い方や年収が低い方は審査落ちする可能性が高いです。
審査落ちしても、職務経歴書の内容を修正すると、再審査を受けられます。ビズリーチの審査に通らなければ、リクルートダイレクトスカウトなど他の転職エージェントを検討しましょう。
ビズリーチの評判と口コミ
マイナビエージェント
20代〜30代の転職に強い転職エージェント
(出典:マイナビエージェント)
マイナビエージェントのポイント
- 20代に信頼される転職エージェントNo.1
- 登録者の80%が34歳以下
- 業界ごとに専門キャリアアドバイザーがいる
主な特徴 | |
---|---|
おすすめ年代 | |
求人数 |
非公開 |
非公開求人数 |
非公開 |
未経験求人 | |
料金 | 無料 |
エリア |
|
マイナビエージェントのメリット
- 20代~30代の若い世代に強い
-
マイナビエージェントは、若手向けに差別化を図っている転職エージェントです。
登録者の80%以上が34歳以下で、20代に信頼される転職エージェントNo.1にも選ばれています。
若い世代に特化していることもあり、掲載求人は、未経験募集にも積極的な企業が多いです。
- 業界に特化したキャリアアドバイザー
-
マイナビエージェントは、各業界に精通した専任のキャリアアドバイザーを設けています。
専任だからこそ、深い情報をキャッチアップしてくれるため、ピッタリな求人紹介や最適な面接対策を実現しています。
業界だけではなく、女性向けや第二新卒向けなどの属性別キャリアアドバイザーや、関西・東海・九州などエリア特化のキャリアアドバイザーも配属しています。
- 転職サポートが無期限
-
マイナビエージェントは、転職サポートに期限を設けていません。多くの転職エージェントは、最大3ヶ月などの期限があるため、転職活動が長引くとサービスを受けられなくなることもあります。
無期限で転職活動できる安心感があるので、早急に転職先を決めなければならないという焦りがありません。
納得いくまで転職先を吟味できるので、入社後のミスマッチも感じにくいでしょう。
マイナビエージェントのデメリット
- ハイクラス求人は少ない
-
マイナビエージェントは、ハイクラス求人が少ないです。
年齢制限は無いものの、登録者の80%以上が34歳以下なので、若手向けの求人が多い傾向にあります。
30代後半の方や、高年収を重視した転職活動をしたい方は、優良企業から直接オファーが来る「ビズリーチ」や、年収800万円超の求人が豊富な「リクルートダイレクトスカウト」がおすすめです。
- 担当者のサポートにばらつきがある
-
マイナビエージェントは、担当者によってサポートのばらつきがあります。
業界ごとの専任キャリアアドバイザーを設けているからこそ、業界の経験値や知識量がサポートの質に反映されやすいです。
転職エージェントを利用する最大のメリットは、キャリアアドバイザーの徹底サポートが受けられることです。担当者が合わないと感じたら、早いうちに変更の相談をしましょう。
マイナビエージェントの評判と口コミ
編集後記
「出社して、無事に帰宅する」という、労働者にとって当たり前の日常を守るための働き方改革の法改正であるが、実際には残業時間70時間というのは、決して普通ではない。
残業をいかに減らせるかを、各自で考えなくてはならない。また同時に、自分の生活を再度見直す必要がある。
残業を減らすために「転職する」ことは、自分らしい充実した生活を手に入れるチャンスだ。自分らしく幸せに働くための一つの手段として、転職を据えて欲しい。
自分の人生を満足させるため、仕事とプライベートにメリハリをつけて働く意識を常に持つ。そうすれば、今この瞬間を無駄にすることはないはずだ。
転職には、転職エージェントの利用がおすすめだ。書類添削や面接対策、非公開求人の閲覧など、無料でサポートを受けられるので、利用しないのは損だと言える。
おすすめはビズリーチだ、ハイクラス求人が多く、優良企業からの直接オファーもある。また、年収アップも狙うのならリクルートダイレクトスカウトが併用におすすめだ。