コンサル業界への就職は難易度が高いだろう。今回は就職活動に強い大学ではないところからデロイトトーマツコンサルティングに内定した学生の方に取材を実施した。
東大や京大、一橋、東工大、早慶といった就活に強いとされている大学でもなく、MARCHのような、知名度のある大学でない方に特に見ていただきたい。
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- キャリハイ@編集部
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目次
3年の10月から就活を開始
-経歴を教えてください。
高校は公立高校を卒業して、関東の大学の文系学部に入学しました。サークルは英語ディベートサークルに所属していました。
また、半年ほどの留学経験があります。アルバイトは飲食店でやっていました。その後、就職活動をしてデロイトから内定をとりました。
-資格等は何かもっていますか?
TOEICは900点を超えるスコアをもっています。留学をして英語の点数が上がりました。
-就職活動の流れを教えてください。
就職活動をはじめたのは、たぶんコンサル就活生のなかでは遅いほうで大学3年生の10月からでした。それまではずっとサークル活動に注力していました。
いわゆる夏のインターンの選考も経験していないので行っていません。
就職活動をはじめてからは業界研究や、SPI対策、自己分析といった通常の人と同じことをしていましたね。
その後、12月にデロイトの説明会に行きました。説明会に行ってみてデロイトがいいなと思ったので受けようかとなりました。
自己分析も1月に終わり、自分の中で行きたい業界の軸が固まった段階でちょうどデロイトの選考がはじまりました。結果、3月に内定をして就職活動を終えました。
-ほかにはどのような企業を受けたのでしょうか?
コンサルだと、PwCも興味がありましたがESで落ちました。アビームコンサルティングも受けましたが、デロイトの内定があったので辞退しました。
冬インターンはメガバンクの選考を受けました。総合商社にも興味があったので、インターンの選考でグループディスカッションには参加しました。
内定後も就活を続け、6月までやっていました。日系の保険会社や証券会社も受けましたが途中で辞退しましたね。結局、総合商社は全部落ちましたので、そのままデロイトへの入社を決意しました。
-商社の面接結果はどのようなものでしたか?
5大商社を受けました。伊藤忠はテストセンターで落ちました。また、他の4つの商社も最終まで行けなかったです。4つの商社は2次面接で全部落ちました。
はっきりいって準備不足だったと思います。内定があったこともあって、気持ちも含めて準備ができていなかったです。
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他大の友達から刺激を受けた
-失礼ながら、所属されている大学は就活に強いイメージもないですし、英語が強かったり理系に強かったりする大学でないところにいらっしゃいますが誰と就活としていたのでしょうか?
慶應大学に通う高校時代の友達としました。同じ大学の人は日系の準大手のような会社にいっています。
カードやリースといった銀行のグループ会社や地方銀行といったところでしょうか。大手メーカーの子会社や、地方公務員志望も多かったです。
周りにコンサル行く人はいなかったので他大の友人と情報交換を進めていました。
外就の選考体験記で質問を網羅
-デロイトの面接の対策方法はどのようにしましたか?
大学の同級生にコンサルへ就職する人はいませんでしたが、サークルの先輩にいたので、連絡をとって、内情や面接対策をしてもらいました。
あとは外資就活ドットコムを使って、ひたすら選考で聞かれたことを調べました。
学生時代がんばったことのような普通の面接対策はシンプルにノートに書きだして納得するまで考えました。外資就活ドットコムにのっていた質問内容を全部書き出して、自分なりの回答を用意しました。
奇をてらう面接内容ではないと聞いていたので基本的にはみんしゅうと外資就活ドットコムに載っていた内容で選考対策が網羅できました。
ケース面接対策については、あまりしませんでした。英語ディベートで他の大学生より論理的に整理して、自然に話せるという自信があったからです。後は、東大生が書いたケース問題ノートを一通りやってみました。
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デロイトはオーソドックスな選考形式
-デロイトの選考内容はどのようなものでしたか?
デロイトの面接は通常の面接3回にケース面接1回ありました。
-毎回の面接の手ごたえはいかがでしたか?
面接でやらかしたという印象はなく、できたという感じでした。
-ケース面接の内容はどのようなものでしたか?
形式は、控室で問題用紙と資料、白紙がわたされて設問に答えた後、その紙を用いて別室で面接をする、といったところです。形式はおそらく毎年同じですね。
私のときは食品ロスに関する新聞記事の問題がでました。食品ロスにいたる背景や食品ロスによって起こる影響、食品ロスを減らすための解決策を記述させる問題でした。
その後、回答用紙を担当の人に渡して、面接室に移動します。面接室に入ると面接官であるコンサルタントが回答した用紙のコピーをもっていて、私に原本が渡されます。
そして面接が始まり、どういうストーリーで回答したかを説明していきます。
どう考えているの?これどういう意味なの?といった質問を聞かれました。後は、食品ロスの記事そのものの理解を問うものが聞かれました。単語の意味も聞かれて大体30分くらいだったと思います。
面接では論理的思考と柔らかさが必要
-面接でうまく答えるためのコツはどうしたらいいでしょうか?
うまく会話にすることが重要かもしれません。もし短時間では考えられないような質問をされたら、正直にわからないということを伝えました。
-うまく会話にするとはどういうことでしょうか?
プレゼンみたく、一方的に話すのではなく、相手の顔を伺いつつ、聞きたそうなところはより説明をする形にして、面接官との理由を深めました。
面接と思わずに、丁寧にキャッチボールをするイメージですすめていくとよいでしょう。
-紙に回答をする段階で気を付けるべきことは何でしょうか?
分かりやすく回答するというのと、論理的に筋が通っているかどうかということが基本要素として大事です。
またテクニックとして回答内容が複数あるときは、番号をつけたり、ちょっと矢印や強調をしたりしました。分かりやすさと論理的かどうかという点ですね。
-論理的に筋を通すために工夫することは?
問いのなかで食品ロスのなかで3つくらいの原因をあげたのですが、基本的に原因を探し、文章に落とし込むかの段階において、きちんと新聞記事をよんで、その中の情報から探していくしかないですね。
頭の中で構造化して、紙に書き起こし、質問をあらかじめ予想しておくことが大事です。○○である。なぜならば××だからという因果関係で回答が構成されるので、因果関係をきちんと頭の中で整理していました。
食品ロスの問題であれば、食品ロスによる問題で××の問題が起きるとして、食品ロスのみによって起きる問題なのか、それか他の問題によっても生じる問題なのかを検討しました。
食品ロスによって本当に起きる問題は何かを検討したうえで回答しました。食品ロスが起きる背景、それによる悪影響、解決策を順番に書いていきました。
-最終はパートナーとの面接だと思いますが、どういう話をしたのでしょうか?
就活サイトでは3次面接が重要と書かれていて最後のパートナーとの4次面接は大丈夫だという情報はありました。
しかし私の場合は3次面接が雑談で、パートナーとの4次面接(最終)が一番大変でした。自己PRから志望理由まで一通り聞かれました。
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他社・他業界と常に比較する
-志望理由はどのように答えたのですか?
就活の軸を話して、志望業界がコンサルの話をして、コンサルの中でも特にデロイトがいいなと話をしました。
一応総合商社やメーカーを受けようとしていたので、コンサルとメーカー、コンサルと商社を比較して答え、それに関して質問されました。
-コンサル間の違いも聞かれましたか?
PwCは落ちましたがESを出していたので、デロイトとPwCとの比較をしてどうかという質問されました。
-正直、コンサルの違いを説明するのは難しくないでしょうか?
デロイトの説明会で社員の方が言っていた会社の強みを話しました。後はコンサルタントと会ってみての違いを話しました。
デロイトは、海外で働く機会がありそうなところでコンサルだったという印象もあったのと、先輩が働いていてデロイトに興味をもったので、その話をしました。
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「井の中の蛙」はダメ
-就職活動に強い大学ではないなかでどのような工夫をしたらよいでしょうか?
就職活動に強くない大学にいるならば周りに流されず、就職活動の強い大学の人と一緒になることが大事です。井の中の蛙にならなければ状況がわかります。とにかく危機感をもつことが大事です。
-危機感をなぜもつことができたのですか?
サークル活動のコミュニティにおいて、いい意味で意識の高い人たちを見ることができたのでうまく比較することができました。ディベートのサークルでは社会人の方とも出会えるので危機感をもてました。
-周りの同じ大学の人は就職先における選択肢を知らないことが問題のように思います
その点いかがでしょうか。周りをみているとそう感じました。選択肢をそもそも知らないなと。
-今後のキャリアはどのように考えていますか?
明確に何をやりたいかをまだ考えていません。起業したいとか、ベンチャーをやりたいとかは考えていないです。デロイトで任されたことを、仮に好きでなくてもがんばって、できることをやっていきたいと思います。
お金を稼ぎたいというのはあまりないです。
今の段階ではキャリアは広めに考えていますが、裏を返すと何も考えていないといえるかもしれませんが目の前のことをがんばりたいです。
-就職活動の強い大学にいないに所属している学生にメッセージはありますか?
大人の人と話す機会を持ったほうがいいです。話す機会があると、先ほど話した危機感につながります。危機感をもってはじめて色々な活動につながると思います。まずはきっかけを得て、危機感を持つことが大事でしょう。
-ありがとうございます。
編集後記
就職活動に強くないなか、コンサルから内定した方に取材を実施した。話しているなかでしっかりと考えて、簡潔に相手が求める回答をしているという印象を強くうけた。
また自分で危機意識をもち正しい方法で適切な努力をして内定までつながった様子が見てとれた。就職活動に強くない大学でもやり方次第でどうにでもなるのでぜひ行動してほしい。
また、既に就職したが上記のような就職活動に強くない大学卒でどうしてもコンサルに行きたいと考えている人であれば、コンサルに特化したエージェントがいるアクシスコンサルティングに登録しよう。
案件数も多いので転職活動を進めやすい。コンサル対策も含めてサポートしてほしい人はビズリーチにも登録しておこう。
今日は以上だ。