20代後半から30代の女性は、自分自身のキャリアを考える際に、妊娠・出産・子育てについて、少なからず1度は考えたことがあるだろう。
「子どもが欲しいけれど、今の職場じゃ忙しすぎてとても無理」
「自分のキャリアを考えたら転職もしたい。でも年齢的なことを考えると転職より先に結婚・出産なのか…」
と、キャリア、年齢、ライフイベントのことを同時に考えなければならず、正解がわからずもやもやしている人が多いのではないか。
「妊活中でも転職活動していいのか?」「応募先に子どもが欲しいと伝えるべき?」など、転職活動において不安や疑問を抱える人も少なくない。ここでは、妊活と転職で思い悩んでいる際に考えるべきのポイントについて述べる。
なお、妊活に理解のあるホワイト企業に転職したいなら「マイナビエージェント」などの転職サービスを活用するのがおすすめだ。企業の休暇制度や福利厚生を調べるのも手伝ってもらえる。
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- キャリハイ@編集部
- 「史上最高のキャリア」を目指す方に役立つ情報提供を目指しています。外資系、メーカー、金融、メガベンチャー、スタートアップなど、様々なバックグラウンドを有するメンバーが参画しています。
目次
妊活を理由に退職せず、転職しよう
妊娠を望むからといって、自分自身のキャリアを諦める必要はない。
子どもを持つことを考えることは、自分自身のキャリアを改めて考える良いチャンスだと捉えるとよい。
妊活、転職それぞれへの想いや優先度によって、妊活と転職活動での悩みは異なる。
そのため、妊活、転職を考えている理由をそれぞれについて整理し、自分自身で納得して向き合うことから始めることを勧める。
妊活は自分の希望か
今、子どもが欲しいと妊活に踏み込もうとしている、もしくは始めているのはなぜなのか改めて確認してほしい。
自分の望みなのか、周囲からのプレッシャーなのか、自分自身は本当はどうしたいのか、妊活に向けての自分の立ち位置をはっきりさせることが必要だ。
転職したい理由の軸は何か
妊活と転職で悩んでいる場合は大きく分けて、
- 今の職場では仕事と育児の両立が難しいため、妊娠・出産・子育てに向けて職場を変えたい
- キャリアチェンジのタイミングと子どもが欲しいタイミングが重なった
のどちらかだろう。
妊娠・出産・子育てに向けての転職は、求める条件を満たす転職先を見つけチャレンジすることで、妊活と転職の間での葛藤が少なくなる。
一方で、キャリアチェンジの転職を考えている場合は、望む仕事、働く環境、タイミングなど、転職活動と妊活の挟間で葛藤する場面が多くなるだろう。
そのため、自分自身が今回の転職で叶えたいことは何か、優先することは何か等、転職活動の軸となるものを具体的に明確にすることが重要だ。
妊活と転職の間で迷いが生じたときに、その軸に立ち戻って考え判断することができる。
現時点での妊活・転職の優先順位をつける
妊活と転職それぞれについて、自分の軸を持ったうえで、妊活・転職の優先順位をつけることを勧める。
どうしてもすぐにでも子どもが欲しく、そのための転職を考えているのか、子どもを授かる授からないにかかわらず自分自身のキャリアの中で今のタイミングで転職が必要なのか。
どちらも譲れないということもある。その場合は、その根拠をはっきりさせておくことも大切だ。
妊活と転職活動の過程で、それぞれの状況によって、これまでに考えていなかったような視点を得たり、心境の変化があったりすることで、優先順位は変化することもある。
また、転職活動をするなら「マイナビエージェント」や「ビズリーチ」に登録しよう。エージェントと相談して働きやすい企業を探すことができる。
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妊活と転職のベストのタイミングはいつか
「妊活中に転職活動ができるのだろうか」「妊娠してから転職活動した方がいいのか」と、タイミングを迷っている人もいるだろう。
妊娠中や出産後は、体調が万全とは限らず、時間も制限されることが多いため、妊娠、出産前に転職しておけたら望ましくはある。
また、育休や育児休業給付金の制度、転職先での人間関係などをふまえて、少なくとも転職先で1年以上働いてから妊娠するのがベストといえる。
ただし、妊娠も転職も自分一人でタイミングをコントロールできるものではないため、そう計画通りにはいかないだろう。
ベストなタイミングを狙いすぎても、狙い通りにならないことも多く、それがストレスになってしまうと本末転倒だ。妊活にも転職活動にも良い影響はない。
転職活動中に妊娠したら
妊娠中は、体調や気分に波があり、予測不能なことが大きいため、転職活動の継続はあまりお勧めしない。体調不良によって選考のキャンセル等が続いてしまうリスクもある。
もちろん、心身ともにまったく問題なく転職活動を続けられる人もいるだろうが、自分が妊娠中でも転職活動をする余裕があるかどうかは妊娠してみないとわからない。
第1子の時にはつわりがなかった人でも、第2子の時はつわりがひどく全く動けない時期があったというケースもあるため、自分自身も含めて体験談もあてにならないと考えた方がよい。
まずは、自分自身の体調を最優先に考え、転職エージェントや応募先企業に妊娠していることを伝えることが必要だ。
転職エージェントや応募先企業に妊娠した旨を伝えたうえで転職活動を続ける事も可能だが、妊娠中の候補者を採用する企業は少ないのが現実だ。
もちろん、原則、妊娠を理由に不採用にはならない。しかし、多くの会社は直近の人手不足解消のために応募を行っている。
入社後すぐに産休に入るとわかっている候補者を採用することは、人材不足の解消という問題解決にはならないため、なかなか難易度は高いだろう。
かなり稀だが、圧倒的な実績や、転職に有利な資格保有者などで、短期間でも即戦力としての活躍が明確な場合は、転職後すぐに産休を習得することがわかっていても、採用されるケースもある。
一般的には、一旦転職活動を中止し現職のまま出産して、育休復帰後に転職活動を再開するケースが多い。
転職先への内定後・入社直後に妊娠がわかったら
転職活動で内定が決まってから入社までの間、または転職先の企業に入社した直後に妊娠が判明する場合もある。妊活中であるなら、すぐにでも妊娠する可能性があるからだ。
内定受諾後に妊娠が判明した場合は、体調最優先なのはもちろんだが、すみやかに内定先企業に伝えることが必要だ。
一般的に、妊娠が判明したからといって内定取り消しになる可能性は低く、産休は必ず取得できる。
ただ、入社後すぐに産休に入ることで少なからず会社に影響を与えてしまうことや、会社の規則によっては入社後1年経たないと育休を取得できないこともある。
育休を取得できなければ、「育児休業給付金」も受給できないので要注意だ。
実際に、育休の対象外になってしまうと、下記いずれかとなる。
- 産休のみで職場復帰
- 無給の欠勤扱いで休みを取得
- 退職
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妊活中に正社員の転職は可能か
妊活中でも正社員としての転職は可能だ。妊活中であることを理由に、企業は正社員としての採用を拒否はできない。
一方で、妊活を機に、出産後を見据えて、時間や働き方に融通が利く、パートタイムや派遣、業務委託等の働き方を選ぶ人もいる。
妊活・出産・育児と両立できる転職先を選ぶポイント
自らのキャリアアップのための転職の場合でも、出産後も仕事を続ける前提であれば、ワーキングマザーとしての働きやすさも必要だ。
どんなに自分の望む職務内容や共感できる理念がある職場でも、ワーキングマザーとして働く環境が整っていなければ、パートナーの協力があっても働き続けることは難しいからだ。
どのような企業が、出産後も働きやすいのか、いくつかポイントを挙げる。
ワーキングマザーが多く活躍しているか
ワーキングマザーに理解があるかどうかが、企業選びの重要なポイントだ。それは、実際に、ワーキングマザーが多く活躍している職場かどうかで判断できる。
ワーキングマザーが多い職場は、ワーキングマザー本人だけでなく、職場の人もワーキングマザーと働くことに慣れているため、妊娠中の配慮だけでなく、出産後も家庭と仕事の両立がしやすい環境だ。
出産後に働きやすい制度の取得実績があるか
求人を探すときは、産休・育休の取得実績についての確認が必須だ。育休・産休の制度はあるものの、形だけの制度で取得実績のない場合もあるからだ。
そのため、求人を見るときは産休・育休制度の有無だけではなく、過去の取得実績を確認することがポイントだ。
また、育休の取得には企業ごとに細かい条件が定められていることがあるため、取得時期や条件等を確認する事も必要だ。
たとえば、「入社後1年以上経過しないと育休が取れない」ということもある。この場合は、転職後すぐに子どもを授かった場合に「育休を取得できない」ことになりかねない。
多様な働き方を認めているか
- リモートワーク
- フレックスタイム
- 裁量労働制
を取り入れている企業もおすすめだ。
リモートワークは妊活中だけでなく妊娠中や産後にもおすすめの働き方だ。
妊活中や妊娠中のホルモン変化や、つわり等の体調不良の際や、出産後の子どもの体調不良の場合にも、有給休暇でお休みしたり、欠勤したりせず、家で仕事をすることができるのはとても貴重だ。
また、フレックスタイムや裁量労働制も強い味方となる。
特に不妊治療を考えている場合は、労働時間をコントロールできるので平日の通院がしやすいなど両立しやすい職場といえる。
以上のような、ワーキングマザーの活躍ぶりや、制度の取得実績などは、企業のホームページからだけではその実態を把握することが難しい。そのため、企業の内情に精通している転職エージェントを積極的に利用するとよい。
転職エージェントは、企業の採用担当者と密にコミュニケーションをとっているため、実際の状況に基づいた求人の紹介が可能だ。
まずは、幅広い業種や職種の求人を取り扱うマイナビエージェントに登録することを勧める。
妊活中の転職活動で注意すべきこと
思い詰めずに臨機応変に
妊娠も転職も自分一人でタイミングをコントロールできるものではないため、見込み通りに行かないことの方が多いということを常に頭に置いておこう。
「この場合はこうするべき」「こうなるはず」と、いろいろ細かく考えすぎても、考えること自体がストレスになり妊活にも転職活動にも良い影響はない。
予期しないことが起こる前提で、「何を大事にしたいのか」に常に立ち返り、こだわり続けることもあれば、妥協することもあると、臨機応変な対応を心がけよう。
妊活にとらわれない転職理由を伝える
妊娠・出産・子育てに向けての転職だとしても、転職理由を聞かれた際に「出産後も働きやすい環境だから」を前面に出すことは好ましくない。
これまでの実績や経験をもとに転職理由についてしっかり述べることは、妊活中に限らず転職活動で最も大切なことだ。
これまでの実績で、「戦力になる」「長く働いてほしい」と思われなければ、いくらワーキングマザーのための制度や実績があっても、そもそも採用されない。
また、転職後の産休・育休取得時も同様だ。「出産後に戻ってきてほしい人材」だと思ってもらえなければ、復帰後に自分が望む職務に戻れない場合もある。
一方、ベンチャーなどは柔軟な対応が可能なことが多く、「出産後も戻ってきてほしい」と思ってもらえたら、現時点では制度等がなくても、あなたのために環境を整えてくれる場合もある。
面接等の選考フェーズに入ったら転職活動を優先させる
面接等の選考フェーズに入ったら、妊娠の可能性を考慮し、一旦転職活動を優先させることを勧める。
先にも述べたが、妊娠中や出産後は身体も時間も制限されることが多いため、選考フェーズに入ったら、まずは内定を獲るために、一旦転職活動を優先させるとよい。
ただし、妊活優先という軸がはっきりしている場合は、この限りではない。
面接時に妊活中だと伝えるかどうか
転職活動をする際、妊活中だと応募先の企業に伝えるかどうかも悩むポイントだろう。
基本的には、面接などで子どもの予定を聞かれた場合にも、明確な回答をする義務はない。ただ、「ありません」と言い切ってしまって、もし、転職後すぐに妊娠した場合、気まずい思いをする。
妊活中の場合は、「出産後も仕事を続けたい」という気持ちを伝え、「いずれ子どもを持ちたいと思っていますが・・・。」と時期についてはあいまいにしておくのがよい。
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編集後記
30歳前後の女性は、キャリアを考える際に妊娠・出産について併せて考える人が多いだろう。仕事も子どももどちらも大切なものと考えるからこそ、不確定なことも多く不安になってしまう人も少なくない。
妊活中の転職活動を通じて、自分が理想とする働き方を考えたり、自分が何を大切にしたいのかを考えたりする良いきっかけにもなりうる。
転職に向けて様々な面でサポートをしてくれる「転職エージェント」を活用して、自分の望む働き方を叶える転職を成功させよう。
幅広い業種や職種の求人を取り扱うマイナビエージェントにまずは登録してほしい。
また、ハイキャリア向けの求人を多く持つリクルートダイレクトスカウトや、エージェントだけでなく企業からも直接スカウトが届くビズリーチにも併せて登録しておくことを勧める。
この記事が転職について悩んでいる女性たちにとって、今後の働き方や生き方について考えるきっかけになってほしいと願っている。
自分の望む出産後の働き方を叶えるために、妊活中の転職活動を成功させよう。