医療事務からの転職！辞めた理由とおすすめの業種11選

「医療事務から転職はできる？」

「経験や資格が活かせる職種はある？」

医療事務は関わる人が多くて人間関係に悩まされやすい職種です。働き始めてから転職を考える人も多いです。しかし、医療事務から転職できるのか不安になってしまいますよね。

そこで当記事では、医療事務からの転職におすすめな業種について解説していきます。また、転職を成功させるコツやおすすめの転職エージェントも紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

医療事務から転職する人の主な理由

給与が他の医療従事者より安い

医療事務は、他の医療従事者より給与が安く、不満を抱える人が多いです。また、医療保険制度に関する知識が求められる中、業務内容に給与が見合っていないとの声も挙がっています。

他の医療従事者の比較例として、医療事務の平均初任給が16.4～18.9万円に対して、看護師は20.7万円、薬剤師は22.7万円と高いため、同業種や他業種に転職を考える人が多い理由です。

出典:日本医療労働組合連合会｜賃金・労働時間等実態調査

土日・祝日に休みが取りにくい

医療事務は土日・祝日に休みが取りにくいです。病院やクリニックの診療時間に合わせて勤務する必要があるからです。また、欠員が出ると急遽、シフトを変更して出勤するケースもあります。

カレンダー通りの休みがとれないほか、有給の使いづらさも難点です。家族や友人と予定が合わず、ワークライフバランスを改善させたい人が、転職を決める要因にもなっています。

患者や院内スタッフの対応でストレスを感じる

医療事務は、患者さんや院内スタッフとの対応でストレスを感じやすいです。病院内は閉鎖的かつ女性が多い環境なので、人間関係のトラブルが起こりやすく、悩む人は少なくありません。

受付業務を兼任している医療事務の場合、患者さんやその家族とも多く接します。クレームを言われたり、スタッフとの間で板挟みにあうと、人間関係のリセットを検討する人もいます。

業務量が多く残業時間が長い

職場にもよりますが、医療事務は業務量が多くて残業時間が長い傾向があります。病院内の事務処理を一括して処理しなければいけないので、定時で帰れない可能性があります。

レセプト(診療報酬明細書)の依頼が集中する月末・月初は、とくに勤務時間外の対応が増えがちです。大病院ほど書類の量が膨大になりますし、残業帰りが1週間ほど続く可能性もあります。

キャリアアップがしたい

医療事務から転職する人は、キャリアアップを目的にしている方も多いです。給料が増えにくい職場だと、将来的に昇給・昇格のイメージが湧きにくいからです。

資格を取得したり、他業種に挑戦することでキャリアアップできる可能性もあります。とくに医療事務検定や医療事務技能審査試験を持っていれば、一般企業でも専門知識を証明できます。

医療事務の経験を活かせるおすすめの他業種4選

	主な職種・有利な資格
▼介護福祉業界	ケアマネージャー・看護助手・介護士・介護事務など /介護事務・看護福祉士・介護報酬請求事務技能検定
▼医療系企業	医療機器メーカー・医療SaaS企業・フィールドナース /医療事務検定・メディカルクラーク・診療報酬請求事務技能・医療事務管理士・MOS試験・医療情報技師・医療経営士・ITパスポートなど
▼調剤薬局	調剤薬局事務・ドラッグストアの販売スタッフ /調剤報酬請求事務・調剤薬局事務
▼保険業界	医療保険・生命保険の営業・査定・保険会社の事務 /フィナンシャルプランナー・保険外務員

介護福祉業界

医療事務から他業種へ転職するなら、介護福祉業界がおすすめです。介護職への転職に必須の資格はありませんが、「介護福祉士」所有者なら手当がつくので給料アップが見込めます。

高齢者向けの介護施設で働く介護士は、入居者の健康管理が主な業務となります。事務処理の経験がある人材は重宝されますし、高齢化の影響もあり、長期で働けるのも魅力です。

医療系企業

医療系企業に転職するなら、医療機器メーカーや医療SaaS企業などが挙げられます。医療事務で得た知識や経験が、自社の商品やサービスに活かせやすいです。

最近では、SaaSと呼ばれるクラウドサービスが医療業界でも普及しています。事務職やオペレーター業務だけでなく、営業職としても活躍できるチャンスがあります。

調剤薬局

調剤薬局でも事務職の求人があります。処方箋に関する窓口対応を行う職種で、定時勤務や安定した需要が魅力です。資格を取得すれば、給与面でも有利になる可能性があります。

また、ドラッグストアでも医療事務を採用している企業があります。運営している調剤薬局や店舗でも、医療事務のスキルが活かせられます。

▶ドラッグストア業界の動向はこちら

保険業界

医療事務の知識や経験は、保険業界で活かせられる場面が多いです。保険診療に関する数字や契約内容をユーザーに説明する機会が多いからです。

保険業界には、主に査定・事務・営業などの職種があります。投資や資産運用の1つとしても、需要が高まっている業界です。

医療事務から転職におすすめな未経験歓迎の業種7選

	主な職種
▼一般事務	サービス業・ホテル・百貨店などの事務職・受付・フロント業務・秘書
▼コールセンター	医療系のコールセンタースタッフ・タクシー配車オペレーター・テレフォンオペレーター・カスタマーサポート業務
▼販売・営業職	一般企業が提供する商品・サービスの営業・販売業務
▼健康食品・サプリメント業界	商品の開発・企画・アドバイス・ECサイトの運営管理・Webマーケティング
▼美容関連職	美容部員(コスメ販売)・ネイリスト・エステティシャン・ビューティーアドバイザー（BA）・美容クリニックの受付・フロント
▼製薬会社	MR(医薬情報担当者)・事務・品質管理・治験実施の準備や検査キットの管理、報告書の作成など
▼ITエンジニア・プログラマー	データ管理 /コンピュータ技能資格・医事コンピュータ技能検定

一般事務

一般企業においては、事務や受付スタッフを募集している場合があります。仕事内容が医療事務と似ているケースが多くて、事務処理やPCのスキルが活かせやすいです。

待遇に関しては、カレンダー通りの休日を採用している企業が多いです。これまで休みの取りづらさや残業の量に不満を感じていた人は、転職することで解決しやすいです。

コールセンター

コールセンターのスタッフは、電話でユーザーからサービスに関する相談を対応する職種です。医療系の企業やタクシーの配車など、様々な企業から需要があります。

扱う業務によっては、売上のノルマがあったり、クレームを受ける可能性がありますが、マニュアルが整っていますし、患者さんとの対応経験が活かせる業種です。

販売・営業職

販売職は家電量販店や百貨店、ショッピングモールなどの店頭で商品を販売する仕事です。営業職はユーザーに合わせて商材やサービスを売り込みます。

両職種とも全業界で需要があり、保険会社・住宅メーカー・製造業などさまざまな業界からの求人があります。

コミュニケーション能力が共通して求められますが、医療事務での患者さん対応を活かせる職種です。未経験から他業種に挑戦してみたい人におすすめです。

健康食品・サプリメント業界

未経験歓迎の業種に健康食品・サプリメント業界も挙げられます。販売やカスタマーサポート部門なら、理系出身に限定されない求人も多いです。

医療事務の職場によっては、健康食品やサプリメントを扱っている病院もあるので、前職の経験が活きる可能性があります。

美容関連職

美容関連の職種には、美容部員(コスメ販売)・ネイリスト・エステティシャンなどが挙げられます。美容クリニックやサロンでは、受付・フロントスタッフとして活躍できます。

とくに美容部員やネイリストなどの接客業は、医療事務で培ったコミュニケーション力を活かせる職種です。美容関連に興味があればチャレンジしてみましょう。

製薬会社

製薬会社の営業や事務職は、未経験でも歓迎されやすい業種です。営業スタッフはMR(医薬情報担当者)と呼ばれ、病院や医師に対して医薬品の営業や病院の情報収集などが主な業務です。

医療事務からの転職なら医療経験を活かせる職種ですが、医薬品の開発や管理業務を希望する場合は、より高度な専門性が求められます。

ITエンジニア・プログラマー

企業によっては、ITエンジニアやプログラマーを未経験から採用するケースがあります。コンピュータ技能資格を持っていると、ITスキルが評価されやすい業種です。

各種エンジニア・プログラマーの募集企業に転職できれば、ITの知識や経験が身につきます。将来的にフリーランスとしても働けるスキルがあれば、キャリアアップも期待できます。

医療事務からの転職で役立つスキルと資格

医療事務の資格	アピールできるスキル
医療事務技能審査試験 （メディカルクラーク）	医療事務全般の基礎知識
診療報酬請求事務 能力認定試験	診療報酬の請求業務に関する知識
医療情報基礎知識検定試験	医療情報に関する基礎知識
医師事務作業補助者 実務能力認定試験	医師の事務作業を支援するための知識
医事コンピュータ 技能検定試験	データ入力や表計算の作成スキル

医療事務で得た知識や経験は、転職活動でおおいに役立ちます。とくに在職中に取得した資格は、他社に対してスキルをアピールする証明にできます。

医療事務技能審査試験は、医療事務の基礎知識が身に付くので、学生のうちに取得する人も多いです。医事コンピュータ技能検定試験は、実務のITスキルを証明するのに役立ちます。

医療事務から転職を成功させるコツ

強みやスキルを自己分析で洗い出す

自己分析することで、自分の考え方や経験に基づいた強みや弱み、スキルなどを明確にできます。向いている仕事が理解できるので、書類選考や面接の通過率アップにも効果があります。

ストレス社会の現代では、精神的に楽な仕事の競争率は高いです。応募する際は、内定が獲得できるように強みをしっかりアピールしましょう。

医療事務との共通点をアピールする

医療事務から他業種へ転職するなら、募集先が求める共通点をアピールできるようにしましょう。面接で「なぜ医療事務を辞めてこの仕事を選んだのか？」と問われる可能性が高いので、説得できる回答を用意するためです。

例として、接客業や営業職なら患者さんとの対応で培ったコミュニケーション力をアピールできると、良い評価をもらえる可能性が高いです。

確実に転職するなら同業種も検討してみる

他種職へ転職を考えていても、医療事務として働き続けることも考えておきましょう。別の医療機関に転職すれば、現状の不満や悩みを解決できる可能性があるからです。

「給料が安い」「人間関係に不満がある」などが理由なら、日勤のみで残業や外来しか扱っていない小規模のクリニックに転職すれば解決できます。

転職エージェントを活用してみる

医療事務から他業種へ転職するなら、転職エージェントを利用しましょう。企業の内部情報に詳しいので、求人情報では分からない人間関係や職場の雰囲気、残業の有無などを教えてくれます。

また、年収の上がり幅や研修制度の充実度、福利厚生といった待遇面なども調べてもらえます。気になる情報があれば積極的に転職エージェントへ相談してみましょう。

医療事務からの転職でおすすめの転職サイト

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医療事務からの転職に関するQ&A

まとめ

医療事務から転職をするなら、資格や経験を活かせる職種がおすすめです。応募書類や面接で有利になるので採用されやすく、新しい職場でも早期で活躍できます。

ただし、転職する目的が明確でなかったり、自己分析や自己PRの準備が足りないと、転職できても後悔する可能性があるのでしっかり検討しましょう。

転職を決めているなら医療系以外の求人も豊富な「ビズリーチ」に登録して、情報収集や転職サポートを受けるのがおすすめです。