製薬会社ランキング！売上高・年収・将来性を徹底比較【日本の製薬業界】

「製薬会社の売上高や営業利益などをランキング形式で知りたい」

「製薬会社の年収はどれくらい？」

製薬会社に就職や転職を考えている場合、各社の強みが分からずにどの企業を選べば良いのか迷ってる人もいるでしょう。

そこでこの記事では製薬会社の売上高や年収をランキング形式で紹介しています。上位5社の解説や、製薬会社の種類なども掲載しているので参考にしてください。

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製薬会社の売上高ランキング

	売上高	売上高 前年比	営業利益	営業利益 前年比	営業利益率
武田薬品工業	4兆275億円	12.8%	4,905億円	6.4%	12.2%
大塚HD	1兆7,380億円	16.0%	1,749億円	11.3%	8.6%
アステラス製薬	1兆5,186億円	17.2%	1,330億円	▲14.6%	8.8%
第一三共	1兆2,785億円	22.4%	1,206億円	65.1%	9.4%
中外製薬	1兆2,599億円	26.0%	5,333億円	26.4%	42.3%
エーザイ	7,444億円	▲1.6%	400億円	▲17.3%	5.4%
住友ファーマ	5,555億円	▲0.8%	▲770億円	‐	‐
小野薬品工業	4,472億円	23.8%	1,420億円	36.7%	31.7%
塩野義製薬	4,267億円	27.3%	1,490億円	35.1%	34.9%
協和キリン	3,984億円	13.1%	‐	‐	‐
大正製薬HD	3,014億円	12.4%	230億円	114.3%	7.6%
参天製薬	2,790億円	4.8%	▲31億円	‐	‐
ロート製薬	2,387億円	19.5%	340億円	17.0%	14.2%
東和製薬	2,089億円	26.1%	55億円	▲71.2%	2.6%
サワイ グループHD	2,003億円	3.4%	170億円	‐	8.5%
日本新薬	1,442億円	4.9%	300億円	▲8.8%	20.8%
ツムラ	1,400億円	8.1%	209億円	▲6.5%	14.9%
久光製薬	1,283億円	6.8%	116億円	24.2%	9.0%
杏林製薬	1,133億円	7.3%	51億円	2.3%	4.5%
持田製薬	1,033億円	▲6.3%	85億円	▲40.9%	8.2%
科研製薬	730億円	▲4.0%	80億円	▲53.1%	11.0%
ゼリア新薬工業	684億円	14.9%	90億円	41.6%	13.2%
キッセイ 薬品工業	675億円	3.2%	▲11億円	‐	▲1.7%
あすか製薬HD	605億円	6.8%	51億円	6.5%	8.4%
扶桑薬品工業	510億円	2.8%	22億円	14.7%	4.3%
鳥居薬品	489億円	4.0%	55億円	19.0%	11.3%
ダイト	451億円	3.8%	52億円	▲20.5%	11.5%
栄研化学	433億円	0.6%	75億円	▲11.1%	17.2%
富士製薬工業	409億円	15.4%	39億円	2.1%	9.4%
JCRファーマ	343億円	▲32.8%	50億円	▲75.0%	14.5%
生化学工業	335億円	▲4.0%	21億円	▲53.0%	6.3%
日本ケミファ	316億円	▲2.9%	▲2億円	‐	▲0.8%
ペプチドリーム	269億円	185.0%	90億円	120.8%	33.4%
ミズホメディー	176億円	33.8%	111億円	65.8%	63.2%
ジーエヌアイ グループ	174億円	37.3%	14億円	▲15.2%	7.9%
そーせい グループ	156億円	▲12.1%	34億円	▲9.0%	22.1%
森下仁丹	114億円	18.8%	6億円	90.2%	5.0%
シンバイオ製薬	100億円	‐	20億円	‐	19.6%
わかもと製薬	87億円	3.3%	1億円	‐	1.6%
室町ケミカル	63億円	10.7%	4億円	▲15.5%	5.9%
中京医薬品	57億円	6.3%	1億円	▲7.2%	1.0%
大幸薬品	50億円	▲55.3%	▲31億円	‐	▲61.1%
カイノス	49億円	6.7%	8億円	9.8%	16.7%
セルソース	45億円	5.5%	12億円	▲22.2%	27.1%
ラクオリア創薬	29億円	5.1%	9億円	22.4%	29.7%
キッズウェル ・バイオ	28億円	76.9%	▲6億円	‐	▲19.8%
ステムリム	24億円	‐	1億円	‐	6.1%
カルナバイオ サイエンス	14億円	▲31.3%	13億円	‐	▲91.6%
オンコセラピー ・サイエンス	11億円	▲1.6%	▲11億円	‐	▲97.5%
ソレイジア ・ファーマ	11億円	95.5%	25億円	‐	▲226.1%

出典：各社の有価証券報告書、決算短信(調査日：2024/1/23)
※億円単位以下は四捨五入して掲載

1位：武田薬品工業

武田薬品工業は、売上高が4兆円を超えている製薬会社です。他社と比較しても圧倒的な売上高を誇ります。創業から240年以上の歴史があり、医療用医薬品では国内シェアNo.1です。

武田薬品工業は、2019年に欧州のシャイアを買収したことで、海外の市場が大きく拡大しました。2024年現在の海外売上高比率は、全体の約87%を占めています。

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2位：大塚ホールディングス

2位の大塚ホールディングスは、売上高1兆7,380億円です。ポカリスウェットやカロリーメイトなどが有名ですが、製薬会社として世界中で治療薬の販売に取り組んでいます。

トータルヘルスケアの実現を事業の核に置き、医療関連事業と日々の健康維持・増進をサポートする、ニュートラシューティカルズ関連事業を大きな軸としています。

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3位：アステラス製薬

製薬会社の売上高ランキング3位は、アステラス製薬で1兆5,186億円です。アステラス製薬は、山之内製薬と藤沢薬品工業が2005年に合併して発足しました。

主力品の特許切れによって後発品が発売されたことで、直近では国内シェアが減少傾向にあります。

一方、海外売上比率が全体の約83%を占めており、特に前立腺がん治療薬「イクスタンジ」は、アメリカや欧州での売上を大きく伸ばしています。

4位：第一三共

製薬会社の売上高ランキング4位は第一三共で、1兆2,785億円です。

第一三共は、新薬・ワクチン・ジェネリック・OTC医薬品の4事業を展開している企業です。OTC医薬品の「ロキソニン」が代表的な商品で、新薬事業を中心に取り組んでいます。

2025年度目標として「がんに強みを持つ先進的グローバル創薬企業」を目指しており、がん領域を重点領域として研究開発を進めています。

【OTC医薬品とは】 「Over The Counter」の略で、薬局・薬店・ドラッグストアなどで、処方箋無しで購入できる医薬品のことです。

5位：中外製薬

製薬会社の売上高ランキング5位は、中外製薬で1兆2,599億円です。

中外製薬は、がん領域製品で国内シェアNo.1を獲得しているのが特徴です。抗体・バイオ領域や、抗がん剤、骨・関節領域に強みがあります。

中外製薬では、スイスの製薬会社であるロシュと「戦略的アライアンス」を締結しています。抗がん剤を中心としたロシュ製品の国内独占販売によって、がん領域の国内売上トップになっています。

世界(外資系)の製薬会社の売上高ランキング

企業名	売上高	研究開発費	所在国
ファイザー	1,003.3億ドル	113.28億ドル	アメリカ
ロシュ	728.7憶ドル (632.81憶CHF)	184.47億ドル (160.23億CHF)	スイス
MSD (米メルク)	592.83億ドル	135.48億ドル	アメリカ
アッビィ	580.54億ドル	65.10億ドル	アメリカ
J&J (製薬)	525.63億ドル	116.22億ドル	アメリカ
ノバルティス	505.45億ドル	99.96億ドル	スイス
サノフィ	468.73億ドル (429.97億ユーロ)	73.10億ドル (67.06億ユーロ)	フランス
ブリストル	461.59億ドル	95.09億ドル	アメリカ
アストラゼネカ	443.51億ドル	97.62億ドル	イギリス
グラクソ・ スミスクライン	372.53億ドル (293.24億ポンド)	69.72億ドル (54.88億ポンド)	イギリス
イーライリリー	285.41億ドル	71.91億ドル	アメリカ
ギリアド・ サイエンシズ	272.81億ドル	49.77億ドル	アメリカ
アムジェン	263.23億ドル	44.34億ドル	アメリカ
ベーリンガー インゲルハイム	262.78億ドル (241.49億ユーロ)	54.92億ドル (50.47億ユーロ)	ドイツ
ノボノルディスク	258.12億ドル (1,769.54億DKK)	35.08億ドル (240.47億DKK)	デンマーク
バイエル (医療用医薬品)	209.49億ドル (192.52億ユーロ)	37.02億ドル (33.97億ユーロ)	ドイツ
モデルナ	192.63億ドル	32.95億ドル	アメリカ
ビオンテック	188.36億ドル (173.10億ユーロ)	16.72億ドル (15.37億ユーロ)	ドイツ
ヴィアトリス	162.62億ドル	6.22億ドル	アメリカ
テバ	149.25億ドル	8.38億ドル	イスラエル
CSL	133.10億ドル	12.32億ドル	オーストラリア
バイオジェン	101.73億ドル	22.31億ドル	アメリカ

※為替レートは2024年1月23日時点(1CHF=1.15ドル、1ユーロ=1.09ドル、1ポンド=1.27ドル、1DKK=0.15ドル)
参考：各社の2022年12月期決算資料(CSLのみ2023年6月期)

​世界の製薬会社の売上高ランキングは、ファイザー社が1位です。新型コロナウイルスワクチン「コミナティ」とコロナウイルス用経口治療薬「パキロビッド」が、売上の56%以上を占めています。

2位はスイスのロシュで、前期より2%成長しています。コロナウイルス関連製品の売上は減少したものの、多発性硬化症治療薬「Ocrevus」や血友病A治療薬「ヘムライブラ」などの売上が好調でした。

外資系の製薬会社はキャリアアップにおすすめ

外資系製薬会社は、売上が大きい企業が多く、製薬業界でのキャリアアップにおすすめの転職先です。ただし、応募する人も多く、転職難易度は高いです。

キャリアアップを狙うなら「ビズリーチ」への登録がおすすめです。ハイクラスな求人情報が豊富な転職エージェントを利用して、転職を成功させましょう。

製薬会社の年収ランキング

	平均年収	前年度 からの増減	前年比	平均年齢	平均 勤続年数	従業員数	上場市場
そーせいグループ	1,344万円	116万円	9.4%	43歳	2.9年	32人	プライム
モダリス	1,340万円	196万円	17.1%	47歳	3.9年	3人	グロース
ソレイジア ・ファーマ	1,310万円	▲180万円	▲12.1%	52.5歳	5.5年	21人	グロース
中外製薬	1,214万円	59万円	5.1%	43.4歳	16.8年	5,103人	プライム
シンバイオ製薬	1,208万円	14万円	1.2%	52.1歳	4.7年	118人	グロース
サンバイオ	1,189万円	▲58万円	▲4.7%	47歳	2.3年	37人	グロース
ジーエヌアイ グループ	1,122万円	150万円	15.4%	49.5歳	3.4年	9人	グロース
アンジェス	1,120万円	42万円	3.9%	53.9歳	7.9年	39人	グロース
第一三共	1,119万円	25万円	2.3%	45.3歳	20.3年	5,756人	プライム
武田薬品工業	1,097万円	▲8万円	▲0.7%	42.8歳	14年	5,486人	プライム
アステラス製薬	1,061万円	▲3万円	▲0.3%	42.4歳	16.2年	4,867人	プライム
エーザイ	1,050万円	130万円	14.1%	43.6歳	17.9年	3,043人	プライム
大塚HD	1,040万円	▲4万円	▲0.4%	43.6歳	4.1年	147人	プライム
ペプチドリーム	966万円	84万円	9.5%	38.7歳	4.2年	155人	プライム
小野薬品工業	962万円	15万円	1.6%	43.5歳	16.8年	3,381人	プライム
あすか製薬HD	958万円	▲23万円	▲2.3%	47.2歳	21年	79人	プライム
ファンペップ	928万円	57万円	6.5%	45.3歳	4.2年	14人	グロース
塩野義製薬	910万円	53万円	6.2%	42.1歳	16.5年	2,458人	プライム
住友ファーマ	904万円	3万円	0.3%	43.8歳	18.3年	3,026人	プライム
協和キリン	902万円	18万円	2.0%	42.8歳	16.7年	4,002人	プライム
参天製薬	901万円	50万円	5.9%	44.2歳	17.1年	1,807人	プライム
大正製薬HD	894万円	30万円	3.5%	45.6歳	16.6年	64人	スタンダード
杏林製薬	887万円	▲3万円	▲0.3%	47.9歳	21.2年	117人	プライム
JCRファーマ	881万円	▲6万円	▲0.7%	40.7歳	8.7年	854人	プライム
坪田ラボ	871万円	103万円	13.4%	46.1歳	1.6年	10人	グロース
ブライトパス ・バイオ	869万円	9万円	1.0%	47.4歳	3.8年	32人	グロース
持田製薬	833万円	23万円	2.8%	42.4歳	16.8年	1,252人	プライム
サワイグループ HD	831万円	▲86万円	▲9.4%	43.5歳	9.5年	73人	プライム
ノイルイミューン ・バイオテック	830万円	▲9万円	▲1.1%	48.3歳	2.08年	22人	グロース
鳥居薬品	822万円	18万円	2.2%	40.4歳	14.4年	563人	プライム
生化学工業	821万円	▲3万円	▲0.4%	40.8歳	14.2年	540人	プライム
日本新薬	815万円	9万円	1.1%	41.4歳	17.5年	1,857人	プライム
科研製薬	814万円	16万円	2.0%	41.8歳	18年	1,117人	プライム
ツムラ	802万円	▲33万円	▲4.0%	43.1歳	18.1年	2,631人	プライム
ヘリオス	799万円	71万円	9.8%	42.2歳	4.7年	70人	グロース
オンコリス バイオファーマ	791万円	▲23万円	▲2.8%	42.8歳	4.8年	33人	グロース
ロート製薬	781万円	25万円	3.3%	42歳	14年	1,628人	プライム
ゼリア新薬工業	773万円	66万円	9.3%	43.7歳	16.97年	840人	プライム
栄研化学	768万円	4万円	0.5%	42.4歳	16年	708人	プライム
サイフューズ	763万円	50万円	7.0%	39.3歳	4.7年	21人	グロース
キッセイ薬品工業	758万円	10万円	1.3%	43.3歳	18.8年	1,359人	プライム
ミズホメディー	738万円	50万円	7.3%	43.9歳	11.8年	175人	スタンダード
キッズウェル ・バイオ	737万円	▲12万円	▲1.6%	48.6歳	3.9年	41人	グロース
カイオム・ バイオサイエンス	727万円	▲27万円	▲3.6%	44.3歳	5.9年	49人	グロース
ティムス	720万円	17万円	2.4%	42.5歳	2.9年	14人	グロース
リボミック	713万円	13万円	1.9%	42.6歳	6.2年	25人	グロース
NANO MRNA	708万円	26万円	3.8%	50歳	8.7年	17人	グロース
カルナバイオ サイエンス	707万円	74万円	11.7%	46.1歳	9.8年	62人	グロース
ラクオリア創薬	703万円	▲33万円	▲4.5%	47.5歳	10.7年	62人	グロース
日本ケミファ	699万円	9万円	1.3%	42.2歳	13.3年	349人	スタンダード

※各社の有価証券報告書、企業HP等(調査日：2024/1/23)

製薬会社の年収ランキング上位50社を、2024年1月時点の有価証券報告書を基に掲載しています。

そーせいグループ

製薬会社の年収ランキング1位は、そーせいグループで1,344万円です。国内ベンチャーの中でも研究力が高く、武田薬品工業やファイザーなどの世界的製薬会社と提携しています。

そーせいグループは、1990年に創設したバイオベンチャー企業です。神経疾患や免疫疾患、消化器疾患、炎症性疾患などの領域にて、新薬開発に取り組んでいます。

モダリス

製薬会社の年収ランキング2位は、モダリスで1,340万円です。遺伝性遺伝子疾患と呼ばれる希少疾患をターゲットに、新しい治療薬の研究開発に努めています。

モダリスでは「CRISPR-GNDM(R)技術」と呼ばれる最先端の創薬技術を保持しているのが特徴です。今まで治療法がなかった、遺伝子疾患に対して有効な医療薬の開発が期待されています。

ソレイジア・ファーマ

製薬会社の年収ランキング3位は、ソレイジア・ファーマで1,310万円です。がん治療薬の分野で、海外や国内の製薬企業から有望な新薬候補品を導入して、臨床開発や承認取得に取り組んでいます。

ソレイジア・ファーマは、2006年創業のバイオベンチャー企業です。自社で上流工程を持たず、新薬の製造や販売などを導出先の企業に委託するビジネスモデルを導入しています。

中外製薬

製薬会社の年収ランキング4位は、中外製薬で1,214万円です。平均年収は、2017年から2022年度まで上昇傾向にあります。勤続年数も16.8年と長いのが特徴です。

中外製薬は、がん領域製品で国内シェアNo.1の製薬会社です。ロシュ社とアライアンスを組んでいる外資系企業ですが、自主独立経営を行っています。

女性が働きやすい環境づくりや男性の育児休暇の取得を進めるなど、ワークライフバランスの取り組みも盛んです。

シンバイオ製薬

製薬会社の年収ランキング5位は、シンバイオ製薬で1,208万円です。2005年に設立された創薬ベンチャー企業で、抗がん剤や血液疾患、希少疾患領域に特化しています。

臨床試験段階からの開発に特化したプラットフォームで、他社から新薬候補品を取得して素早い創薬の実現を目指しています。代表的な製品は、抗がん剤治療に用いられる「トレアキシン」です。

製薬会社の将来性ランキング

企業名	海外売上高	前年比	研究開発費	前年比	総資本	前年比
武田薬品工業	3兆5,154億円	20.8%	6,333億円	20.3%	6兆3,546億円	11.8%
大塚HD	1兆833億円	27.8%	2,752億円	18.4%	2兆2,625億円	10.6%
アステラス製薬	1兆2,563億円	21.1%	2,761億円	12.2%	1兆5,079億円	3.3%
第一三共	7,450億円	53.1%	3,416億円	31.2%	1兆4,458億円	7.0%
中外製薬	3,846億円	35.4%	1,437億円	4.6%	1兆4,243億円	19.9%
塩野義製薬	2,172億円	6.9%	1,024億円	40.2%	1兆1,218億円	10.8%
小野薬品工業	1,590億円	33.2%	953億円	25.5%	7,478億円	13.0%
協和キリン	2,497億円	31.2%	629億円	9.0%	7,628億円	3.5%
住友ファーマ	3,847億円	3.8%	1,061億円	12.8%	4,067億円	▲39.6%
エーザイ	4,942億円	▲3.7%	1,730億円	0.7%	8,225億円	6.6%

参考：各社の有価証券報告書

国内製薬会社の将来性ランキングです。1位は武田薬品工業、2位は大塚HD、3位がアステラス製薬でした。海外売上高、研究開発費、総資本がどれくらい伸びているかを基準に順位付けしています。

製薬会社の将来性は、グローバルに事業を展開できるかどうかが重要です。国内市場では、薬価の引き下げや後発医薬品の使用が推進されているのが原因で、売上が見込めません。

また、研究開発費をどれくらい出せるかも、将来性を計る目安です。製薬会社の主な事業は、薬品の開発・販売なので、研究開発に費用をかけられない企業は将来性がないと言えます。

海外売上高ランキング​

企業名	海外売上高	前年比
武田薬品工業	3兆5,154億円	20.8%
アステラス製薬	1兆2,563億円	21.1%
大塚HD	1兆833億円	27.8%
第一三共	7,450億円	53.1%
エーザイ	4,942億円	▲3.7%
住友ファーマ	3,847億円	3.8%
中外製薬	3,846億円	35.4%
協和キリン	2,497億円	31.2%
塩野義製薬	2,172億円	6.9%
小野薬品工業	1,590億円	33.2%

参考：各社の有価証券報告書

国内製薬会社の海外売上高ランキングです。1位の武田薬品工業の売上は3兆5,154億円で、前年から20.8%増です。次いでアステラス製薬の1兆2,563億円、大塚ホールディングスの1兆833億円と続いています。

前年と比べると、大きく売上を伸ばしている企業が多いです。特に、第一三共は前年比53.1%とかなりの増収で、グローバル事業に力を入れています。

売上が下がっているエーザイも、医薬品事業の売上自体は前年度よりも伸びています。国内製薬会社のグローバル展開は順調と言えるでしょう。

研究開発費ランキング​

企業名	研究開発費	前年比
武田薬品工業	6,333億円	20.3%
第一三共	3,416億円	31.2%
アステラス製薬	2,761億円	12.2%
大塚HD	2,752億円	18.4%
エーザイ	1,730億円	0.7%
中外製薬	1,437億円	4.6%
住友ファーマ	1,061億円	12.8%
塩野義製薬	1,024億円	40.2%
小野薬品工業	953億円	25.5%
協和キリン	629億円	9.0%

参考：各社の有価証券報告書、財務ハイライト

研究開発費での順位は、武田薬品工業、第一三共、アステラス製薬が上位3位でした。どの企業も、研究開発にかける金額を増やす傾向にあります。

また、1位である武田薬品工業の研究開発費は、2位の第一三共の倍近いです。武田薬品工業は、売上規模だけでなく、研究開発費でも国内では圧倒的な規模を誇っています。

各企業の将来性などの情報収集には、転職エージェントを役立てましょう。大手企業の求人が多いビズリーチや製薬業界特化のAnswersなら、業界に詳しいエージェントが各企業の動向や内情を教えてくれます。

製薬会社とは

製薬会社を簡単に解説

製薬会社は、医薬品の開発、生産、販売を行う会社です。製薬会社は、新薬を開発する新薬メーカーと、後発医薬品(ジェネリック医薬品)を主力として扱う製薬会社、外資系製薬会社があります。

製薬会社の種類と企業例

• 新薬メーカー
• ジェネリック医薬品メーカー
• 外資系製薬会社

新薬メーカー

新薬メーカーは、その名の通り新薬の開発に重点を置く製薬会社です。新薬の開発は莫大な費用と時間が必要で、開発まで約9～16年かかると言われています。

大きなコストがかかる新薬開発ですが、開発に成功すれば特許によって、20年間新薬の知的財産権や製法が保護されます。

新薬を開発した場合、特許がある間は独占的に販売ができ、1つの製品で年間売上が数百～数千億円にもなるため、どれだけ新薬が開発できるかが企業の売上に直結します。

ジェネリック医薬品メーカー

ジェネリック医薬品メーカーは、特許が切れた医薬品を製造販売しています。ジェネリック医薬品は、新薬と同じ有効成分で安価な医薬品です。

新薬は特許が切れるまでは独占的に販売できますが、特許が切れた場合は他社でも販売が可能です。企業によっては、飲みやすいように改良をしています。

ジェネリック医薬品は、新薬と比較すると開発費にコストがかかっていないため、安価に薬を提供できるのが特徴です。

外資系製薬会社

外資系製薬会社は、海外資本の製薬会社です。外資系大手の製薬会社は全世界に展開しており、企業規模が国内製薬会社より大きいです。

ファイザーやロシュなどの数百億ドル規模の売上高を誇る巨大企業は「メガ・ファーマ」と呼ばれています。

製薬会社の職種一覧と給与

職種	平均年収
研究・開発職	563万円
MR(営業)	618万円
生産技術	445万円
薬事職	514万円

研究・開発職

研究職は新しい薬を作るのが役割です。基礎研究や応用研究を行い、有用な新規化合物を探します。

開発職は、医薬品の臨床試験を行い、安全性を確かめる職種です。臨床試験によって承認を得られないと新薬は世に出回らないため、重要な職種です。

MR(営業)

MRは、製薬会社の営業・広報です。病院などの医療現場に医薬品を販売するのが仕事で、医師や薬剤師を訪問し、自社の薬の有効性や安全性などの情報を提供します。

専門知識は必要ですが、理系文系問わず就ける職種です。

生産技術

生産技術は、製造ラインの低コスト化や、効率化を実現するために、生産ラインの改善などを行う仕事です。

医薬品は、人体に影響するものなので、扱う工場では厳しい品質保証体制が必要です。

薬事職

薬事職は、厚生労働省に医薬品や医療機器の承認申請業務を行います。

医薬品の製造・販売するために必要な業務で、医薬品や医療機器、申請のルール、薬機法などの法律などの多くの知識が求められる専門性の高い仕事です。

資格は必要ではありませんが、薬剤師やMOSを取得していれば歓迎されます。

【MOSとは】 マイクロソフト・オフィス・スペシャリストの略で、オフィスソフトの利用スキルを証明できる資格です。薬事職の場合、申請書類作成にワードやエクセルなどを利用します。

製薬会社に入るには何をするべき？

製薬会社の研究職は修士以上が必須

製薬会社の研究職を目指すなら、最低でも修士以上の学位が必要です。製薬会社なら、薬学系でないと採用されないと思われるかもしれませんが、薬学以外の理系学生でも、研究職で採用される可能性はあります。

例えば、生物学や分析化学など、製薬に関わる分野の研究をしていれば採用される可能性が有ります。

製薬会社就職に強い資格

修士・博士号

修士・博士号は資格ではありませんが、研究職になるには必須の学位です。修士でも研究職に応募が可能ですが、研究職になるなら博士号まで学位を取ることをおすすめします。

実際、研究職の選考では博士号を取得している人もいるでしょう。実績面で経験が浅い修士は不利になります。

薬剤師

薬剤師の国家資格を取得していれば、選考に有利です。薬剤師の資格を持っていれば、薬学の知識がある証明になりますし、キャリアによっては薬剤師の資格が必要な場合もあります。

薬剤師が必要な職種は、管理薬剤師や、医薬品製造管理者などがありますが、それ以外の職種でも薬学の知識があると歓迎されるため、薬剤師の資格があると有利です。

英語力

製薬会社に就職するなら、英語力があると有利です。研究職の場合、海外の論文や資料を読む必要があるので、専門用語が理解できるレベルの英語力が必要です。

MRなどの職種でも必要な場合があり、応募要件にTOEIC730点以上などの条件がある場合もあります。

製薬会社はグローバル展開をしている会社も多いため、英語力があったほうが良いでしょう。

製薬会社就職への志望動機

製薬業界を選んだ理由

多くの業界の中で、製薬業界を選んだ理由を明確に伝えることが重要です。医療に関わる業界は他にもあるので、説明したときに「他の業界でもいいよね？」とならないように、理由を考えましょう。

その製薬会社を選んだ理由

多くの製薬会社の中で、なぜその企業を選んだかを伝えましょう。各企業で方向性や重点領域が違います。しっかり調べて、どこに共感し、どう役立ちたいのかを考えて伝えられるようにしてください。

その職種を選んだ理由

製薬会社では、職種別に採用を行っています。なぜその職種に応募したのか、その職種でどういった活躍ができるかを説明できると、意欲が伝わります。

職種の業務内容に対する理解を深めて、具体的に話せるようにしましょう。

製薬会社へは未経験でも入社できる？

製薬会社は未経験でも入社可能です。研究職などの専門性が高い職種は難しいですが、MRや事務系の職種であれば未経験でも入れる可能性は有ります。

ただし、営業や事務などの職種での経験がある方が良いでしょう。異業界でも、同職種の経験がある方が選考には有利になります。

製薬会社就職や転職のよくある質問

まとめ

製薬会社の有価証券報告書を基に、ランキングをまとめました。国内の売上では武田薬品工業が圧倒的な売上で、次いで大塚ホールディングス、アステラス製薬となっています。

製薬会社は専門性が高く、他業種と比べると年収が高いです。その分、難易度は高いので、情報収集を入念に行いましょう。情報収集には、製薬業界特化のAnswersは必ず利用すべきです。

また、大手製薬会社への転職ならハイクラスに強みがあるビズリーチもおすすめです。複数のエージェントを利すれば効率的に転職活動が進められます。

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