戦略コンサルティング業界も女性の採用を積極的に行っている。一方でマネージャークラスになると途端に、というかほとんど女性を見かけなくなる。戦略コンサルティング各社のパートナークラスに女性が就任しているのを日本ではほぼ見かけない。
DeNA南場氏のようにパートナーまで上り詰めるのは稀な事例である。実態を知るため今回は、現役の女性戦略コンサルタント取材した。
なお、女性戦略コンサルとしてのキャリアを考えている人であれば、アクシスコンサルティングやビズリーチに登録しよう。
コンサル案件を豊富に持っていることやコンサル業界に詳しいエージェントがいるため、女性コンサルの実態も踏まえて相談にのってくれるのでおすすめだ。
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- キャリハイ@編集部
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働きやすい外資系のコンサル会社に就職
-自己紹介お願いします。
大学卒業後、現在の外資系戦略コンサルティングファームでコンサルタントとして働いています。4月でちょうど5年間経過したところです。
-なぜコンサルタントになろうと考えたのですか?
あまりよく考えていたわけではないのですが、コンサルというか、外資系企業で働きたかったんですね。外資系と聞くと女性でも働きやすそうであったので外資系企業を中心に就職活動を行いました。
-実際に就職してみて、女性でも働きやすい環境だったでしょうか?
女性でも比較的働きやすい環境ですね。飲み会も開催はされますが強制参加ではないので行きたい時に行くといったような形です。とはいえ、チームで働く期間は長いので何かの形でチームの絆を深めておくことは必要なため、多少は飲み会に行くことも必要なことだと考えます。
また、男女関係なく成果はシビアに求められるため、必死に働いたことが正当に評価されやすい環境です。
深夜まで働くこともありましたが若かったので特に気にしませんし、土日は休みのことが多かったのでワークライフバランスに大きな不満はありませんでした。
投資銀行のIBD部門ほどではないので、だいたいの人は耐えられるようになっています。また、プロジェクトによって波があるので、毎日7時に終わるプロジェクトもあります。比較的落ち着いたプロジェクトも多かったですね。
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女性の退職は多いのか
-コンサルは女性でも働きやすいとなると女性も多く出世しているのでしょうか?
いえ、それがそんなことはなく、マネージャークラスになると女性が途端に少なくなります。女性だから出世できないわけではなく退職している現実があります。
-なぜ退職するのでしょうか?
コンサルティング業界の構造上の問題でもありますが、コンサルタントとしてバリューを出すには長時間労働が必要になることが多いと思います。特にマネージャーの仕事は労働集約的になり、どれだけがんばったかで決まると感じています。
質の高さが重要なのはあたりまえですが優秀な人たちがあるまるコンサルティング業界では単位時間に出てくるアウトプットに大きな差がなくなるとどれだけがんばったかでその人の成果が決まります。
また、コンサルの仕事に期限はありますが、アウトプットのクオリティを高めることの限界はありません。つまりがんばればがんばるだけクオリティは上がるため、長時間労働をした方が質はよくなります。
よって、男女ともですが、短時間で高いアウトプットを出すことと、プライベートを両立せるのは難しい面はあります。一定時間の労働が必要になります。
そして、マネージャーへの昇進は一般的に30歳前後ですが、ちょうどその年齢で結婚する人が多く結婚・出産しながらマネージャー昇進を目指すことや、新米マネージャーで子育てをする難易度ははるかに高く退職せざるをえなくなるケースを見ました。コンサル業界に限ったことではないと思いますが。
子供がいると、急に熱で呼びだされたり、旦那さんが出張で子供の面倒を一人で見ないといけなかったりで不測の事態への対応が難しいでしょう。
産休に入るも復帰しない現状
-育休等もとりにくいのですか?
コンサル業界、とりわけ外資は育休がとりやすいのではないでしょうか。男性にしろ女性にしろ育休をとることが多く、育休取得への冷たい目も全くありません。
それでも、子供がいる状態での復帰となるとハードルがあがるので育休後の復帰で挫折してしまう現状があります。結婚している人は意外に多いですね。
-会社/会社として何かすべきことはありますでしょうか?
制度ではありませんが、コンサル業界はこれまで女性が少なかったため、男性が女性のマネジメントに慣れていない印象を持っています。
男性上司から男性部下であればある程度のトップダウンでチームが機能しますが、男性上司から女性部下であると、トップダウンでうまく動かすことが難しくなります。また女性部下に遠慮する男性上司もおり、単純に女性を受け入れる体制が少ない面はあります。
-ではコンサルティング業界で女性がマネージャー以上のポジションで働くにはどうしたらよいのでしょうか。
解決策としては、専業主夫になってくれる人と結婚するか、子育てを両親と協力して行うかですね。日本は核家族化も進んでいますが、海外では3世代にわたって同居していることも珍しくないので協力して子育てを行っています。
しかし、両方とも現実的ではないので、夫と家事を分担するしかないでしょう。夫が家事を全くしない人であればほぼ、家庭を維持することは女性コンサルタントにとって不可能でしょう。その意味で女性コンサルタントの結婚相手探しは重要になってくるでしょう。
-女性でコンサル業界を目指す人にメッセージはありますか?
なぜコンサルタントになりたいかを考えた方がいいでしょう。同じ、戦略コンサルタントという職業についていても男性の場合は、承認欲求がみたされやすいです。男性はコンサルで働いて激務をこなし、高い給与をもらえ、承認欲求が満たされて働いている人が多いです。
一方、女性はなぜコンサルの仕事をしているのか?コンサルの仕事にモチベーションが湧くか?という観点を考えておかないと仕事が続かないと思います。
近年の新卒採用では、女性の採用も多くなり、またコンサル業界自体の労働環境はよくなりつつありますが。コンサルになる理由をしっかりと考えて就職/転職してください。
編集後記
戦略コンサル業界は忙しいというのはよく知られているがその中でプライベートを大事にしながら生き残ることは難しいだろう。コンサルのみならずライフステージにあった仕事探しの需要を感じた。
女性の転職支援は多く行われており、女性に特化したサイトも多い。一方、女性に特化したサービスは優秀な方への支援があまり足りていない印象を受ける。
まずは通常の転職サービスに登録してから、女性向けのサービスに登録してほしい。それでも、未経験からのコンサルを強く志望しているのであればアクシスコンサルティングへ登録しておこう。
今日は以上だ。